船体の周りにブルーシートがかけられる観光船「KAZU I」(28日午前、北海道網走市で)=佐々木紀明撮影
北海道・知床半島沖で観光船が沈没した事故で、第1管区海上保安本部(北海道小樽市)は28日午前、網走港(網走市)に着岸した作業台船上で、観光船の船内捜索に向けた準備作業を始めた。同日中に船内を調べ、行方不明者がいないかどうか確認する。
【動画】「カズワン」網走港に到着
捜索は陸揚げ前に行われる予定で、1管は船体の損傷状態も確認する。この日午前、風雨に見舞われるなか、台船上の作業員らがブルーシートで覆われた船体を、さらにシートで囲み、捜索に備えた。
乗客乗員26人を乗せた「KAZU I(カズワン)」は4月23日に沈没した。船体は海底から引き揚げられた後、作業台船に載った状態で今月27日、同港に到着した。港内では陸揚げに向けて船体内部の水を抜く作業が行われている。
事故では14人が亡くなり、12人の行方が分かっていない。1管などは28日、半島周辺での捜索も行った。