【一筆多論】勝負勘はジンクス超える 佐々木類

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参院本会議で、内閣に対する警告に関する所信を表明する安倍晋三首相=14日午前、国会(春名中撮影)
参院本会議で、内閣に対する警告に関する所信を表明する安倍晋三首相=14日午前、国会(春名中撮影)

 プロ野球の野村克也・元楽天監督が、連勝したら負けるまでラッキーカラーのパンツをはき続けたという逸話は知る人ぞ知る。

 勝負の世界に生きる人に往々にしてみられる「ゲン担ぎ」だ。これとは似て異なる言葉に「ジンクス」がある。こちらはそれをすれば縁起の悪いことが起こるという意味がある。

 プロ野球が勝負の世界なら、政界の代名詞となっている「永田町」も負けず劣らずだろう。勝負の世界には、共通するゲン担ぎもあればジンクスもある。

 その一つが自民党参院選9年おき敗北の法則というジンクスだ。

 巷(ちまた)では衆院の解散風も収まり、衆参同日選挙は見送られる方向となった。この手の話は平成28年の前回参院選のときにこそ、取り沙汰されたら面白かった。今書かねばあと数年は話題にもならないだろうから、その理由を記しておく。

 それはジンクスの当たり年だからだ。過去2回圧勝した衆参同日選というゲンを担がなければ自民党は負けると思われたが、参院選単独で勝った。安倍晋三首相の勝負勘が働いた。

 むろん、ジンクスだけで選挙を戦う為政者はいないだろう。いたら大変だ。天の時、地の利、人の和があってこその政界であり、人間界だ。だが、天にもいろんな声があったりして、理屈では語れぬ世界であるのも永田町なのだ。そこにジンクスの出番がある。

 世界の時流、国内政局を理路整然と読み間違え、バッジを返上した国会議員は枚挙にいとまがない。

 自民党参院選9年おき敗北の法則に戻る。

 当たり年の3年前を起点に9年遡(さかのぼ)る。19年は安倍晋三首相が小沢一郎代表率いる民主党に負け、安倍氏は2カ月後に辞任した。

 政権選択選挙である総選挙と違い参院選は、政権に対する信任投票の意味合いが強い。「与党を少し懲らしめてやろう」という有権者心理が働き、与党に不利な結果が出やすい。この結果、予想外に大敗させ過ぎ、時の首相を辞職に追い込んでしまうのが9年おき敗北の法則なのだ。

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