18日、セルビア東部プラホボの、ドナウ川から姿を現した第2次大戦中のドイツ軍艦(ロイター時事)
猛暑と雨不足に見舞われている欧州各地で、水位の下がった河川や貯水池から、水没していた遺跡や第2次大戦時の軍艦などが相次いで確認されている。
一部では船舶の航行に支障を来すケースも出ている。
過去数十年で最悪とも言われる雨不足のスペインでは、西部カセレスの貯水池から「スペインのストーンヘンジ」と称される先史時代の円形巨石群「グアダルペラルのドルメン」が完全に姿を現した。フランコ独裁政権時代の1963年、一帯の開発で貯水池の底に沈み、その後は4回しか全体が見える状態にならなかった。
ドイツ西部のライン川でも、普段は水中にあり、渇水時に現れる「飢えの石」が出現。過去の干ばつの記憶をよみがえらせた。
セルビア東部プラホボ付近を流れるドナウ川からは、第2次大戦時のドイツ軍艦20隻以上の残骸が見つかった。44年に当時のソ連軍の攻撃を受けて退却する際に沈められたものの一部とされるが、ただでさえ水位が低い中、水上交通の妨げになっているという。(ロイター時事)。