![ロシア思想家の娘死亡、情報当局「容疑者はウクライナ女性工作員」…ウクライナは関与否定 ロシア思想家の娘死亡、情報当局「容疑者はウクライナ女性工作員」…ウクライナは関与否定](https://jp24h.com/wp-content/uploads/2022/08/20220822-00050140-yom-000-5-view.jpg)
アレクサンドル・ドゥギン氏=AP
タス通信によると、ロシアの情報機関「連邦保安局」(FSB)は22日、プーチン露政権の外交政策に一定の影響を与えたとされる思想家アレクサンドル・ドゥギン氏の乗用車が爆発し、29歳の娘が死亡した事件について、容疑者を、ウクライナ情報機関の女性工作員と特定したと主張した。
ウクライナ大統領府顧問は21日、関与を全面否定していた。FSBは工作員は7月23日に娘とともにロシアに入国し、事件後にエストニアに逃走したとしている。露外務省報道官は21日、ウクライナの関与が特定されれば「ウクライナ国家のテロ政策」について議論する必要性を訴えていた。
FSBの説明は、ロシアの「テロ支援国家」指定を米欧に働きかけるウクライナの動きを意識している可能性がある。
一方、プーチン政権が事件に何らかの形で関与した可能性も取りざたされている。ウクライナ侵略作戦が思うように進まない中、政権は反戦運動だけでなく、過大な戦果を期待する愛国主義の過熱も懸念していると指摘されているためだ。
また、プーチン政権を批判し、ウクライナに退避しているロシアの元下院議員は21日、SNSで、プーチン政権の転覆を目指す露国内の地下組織が関与したと指摘した。「国民共和国軍」を名乗る組織の犯行だといい、ウクライナ侵略に抗議する露国内での抵抗運動の一環だったと説明した。