絶滅危惧種のゾウガメ、食用目的で密猟か エクアドル検察が捜査


絶滅危惧種のゾウガメ、食用目的で密猟か エクアドル検察が捜査

南米エクアドルのガラパゴス諸島で生息する絶滅危惧種のゾウガメ

エクアドルはゾウガメの捕獲を法律で禁じており、ガラパゴス諸島は1960年代から国立公園として保護されている。

しかし、同地の持続可能な開発を目指す米国の非営利団体ガラパゴス・コンサーバンシーによれば、ゾウガメは食用として珍重されており、昨年はガラパゴス諸島で15頭以上の死骸が見つかったことから、野生生物の密売組織に狙われているとの懸念が浮上した。

昨年9月にガラパゴス諸島のイサベラ島で見つかった15頭については、調査の結果、食用目的で密猟されたと思われることが分かったと同団体は説明、「ゾウガメの密猟や消費は環境犯罪として強く非難する」と強調している。

検察によると、環境犯罪特捜班が8月30日にイサベラ島を訪れ、動物解剖の専門家や捜査員などがパークレンジャーから事情を聴いている。

ガラパゴス諸島に生息するゾウガメの寿命は100年以上。変温陸生草食動物の中では世界一大きい。2022年6月の調査によると、捕鯨船や海賊船が初めて同諸島に到達した1800年代初頭以来、個体数は85~90%減少した。当時南米諸国を襲撃した海賊や、周辺海域で操業していた捕鯨船は、ゾウガメを食料源としていた。



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