静岡県伊東市の田久保真紀市長(55)は、自身に向けられている学歴詐称疑惑を巡り、市長を辞職した上で改めて市長選挙に立候補する意向を表明しました。これは7日夜に行われた記者会見で明らかにされたものです。同日、市議会では田久保市長に対する辞職勧告決議案が全会一致で可決されており、厳しい状況に追い込まれていました。
田久保市長については、これまで市の広報誌などで「東洋大学法学部経営法学科卒業」と記載されていましたが、実際には東洋大学を卒業しておらず、大学の記録では「除籍」扱いとなっていることが判明しています。市長自身も、この広報誌の記載が事実に反していたことを認めています。
学歴詐称疑惑を巡るこの間の対応として、田久保氏は自身が東洋大学を卒業したことを主張するため、市議会議長らに対して「卒業証書」を示したとされています。しかし、記者会見の場ではこの卒業証書を開示することはありませんでした。市長は、卒業証書を含む関連資料を上申書と共に検察に提出し、捜査による真偽の解明を求める方針を示しています。
その後、速やかに市長を辞職し、「市民の判断を仰ぐため」として再度市長選挙に立候補するという異例の展開となりました。しかし、卒業証書の真偽を検察に委ねるという対応など、これまでの疑惑が完全に払拭されたわけではないため、今後の厳しい追及は避けられないと見られています。一部からは、過去にパワハラ問題で失職し、「出直し選挙」で再選を果たした斎藤元彦兵庫県知事(47)のような展開を狙っているのではないかとの指摘も出ています。
この田久保氏の一連の行動に対して、インターネット上では驚きと共に多くの批判の声が上がっています。SNS(旧Twitter)上では、「一端辞任して出直し選挙に出馬宣言か…面の皮が厚い上にメンタル超合金やなww」「田久保、どんなメンタルなんだろう。学歴詐称、卒業証書の偽造もして、バレたら辞職し再出馬するって普通の神経の人間には出来ない」「どこまでもメンタル強〜い。一度喰い付いたら離さないタイプなんだね。市民を知る前に、まず己を知れ!」といった投稿が見られ、その精神的な強さに驚きと非難が集中しています。
同じく、その「鋼のメンタル」が話題となった人物として、山尾志桜里元衆議院議員(50)が挙げられます。山尾氏は、7月20日に投開票が予定されている参議院議員選挙に関し、当初は国民民主党からの比例代表での立候補を表明していました。しかし、過去の不倫疑惑などに関する説明が党内で不十分であるとの批判が相次ぎ、公認が取り消される事態となりました。にもかかわらず、山尾氏は「日本の自立と国民の尊厳をしっかり両立させる。そんな政治をもう1度試みたい」と述べ、無所属として参議院選挙の東京選挙区からの立候補に踏み切っています。
田久保氏の辞職そして即座の再出馬表明は、市民の間でも賛否両論を巻き起こしており、今後の選挙戦の行方と、学歴詐称疑惑に関する捜査の進展が注目されます。
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