
ウクライナのゼレンスキー大統領=首都キーウで2022年8月29日、ウクライナ大統領府提供・ロイター
ウクライナのゼレンスキー大統領は、ロシアに占領されていた東部ハリコフ州バラクリヤ市を奪還したとSNSで明らかにした。ブリンケン米国務長官は、ロシアの侵攻を受けるウクライナの首都キーウ(キエフ)を予告なしに訪問。ゼレンスキー大統領らと会談し、長期的な軍事支援を実施する意向を表明した。ウクライナ情勢を巡る日本時間9日までの動きや報道をまとめた。【デジタル報道センター】
◇プーチン氏側近、ウクライナ占領地域の住民投票「11月4日に」
ロシアがウクライナの占領地域で計画する「住民投票」について、プーチン大統領側近のトゥルチャク上院第1副議長は7日、「11月4日の実施が適切だ」と発言した。政権与党「統一ロシア」の発表を、インタファクス通信が伝えた。投票はロシア領への編入の是非を問う内容だが、実施した場合は、ロシアの占領当局などが「賛成多数」との結果を捏造(ねつぞう)し、編入を強行する可能性が高い。【関連記事】プーチン氏側近、ウクライナ占領地域の住民投票「11月4日に」
◇米国務長官、キーウ訪問 東欧に22億ドルの軍事支援表明
ブリンケン米国務長官は8日、ロシアの侵攻を受けるウクライナの首都キーウ(キエフ)を予告なしに訪問した。ゼレンスキー大統領やクレバ外相と会談し、ウクライナと東欧など近隣18カ国に総額22億ドル(約3170億円)の長期的な軍事支援を実施する意向を表明した。ブリンケン氏のキーウ訪問は、4月にオースティン米国防長官と訪れゼレンスキー氏と会談して以来。【関連記事】米国務長官、予告なくキーウ訪問 東欧に22億ドルの軍事支援表明
◇「20以上の集落をロ軍から奪還」 ウクライナ軍発表
ウクライナのゼレンスキー大統領は8日、ロシアに占領されていた東部ハリコフ州バラクリヤ市を奪還したとSNSで明らかにした。ウクライナ国営ウクルインフォルム通信などが伝えた。ウクライナ軍はこれに先立ち、ハリコフ州の南部と東部で、ロシア軍が占領していた20以上の集落を奪還したと発表した。ロシア支配地を最大で50キロ進攻し、面積にして700平方キロ超を取り戻したという。【関連記事】ウクライナ大統領「東部ハリコフ州の都市奪還」 南部でも攻勢