ウクライナのゼレンスキー大統領は、世界がロシアのプーチン大統領による核兵器使用を許すとは思わないと述べ、ウクライナはロシア軍に占領された領土の解放を進めると改めて表明した。9月16日、キーウで撮影(2022年 ロイター/Valentyn Ogirenko)
[ベルリン 21日 ロイター] – ウクライナのゼレンスキー大統領は21日、世界がロシアのプーチン大統領による核兵器使用を許すとは思わないと述べ、ウクライナはロシア軍に占領された領土の解放を進めると改めて表明した。
プーチン大統領はこの日、国民に向けたテレビ演説で、軍の部分動員令に署名したと表明。動員令は第2次世界大戦以来で即日適用される。西側が「核の脅し」を続けるなら、ロシアは兵力の全てを用いて対応すると警告した。
ゼレンスキー氏はこの数時間後にドイツのビルトTVのインタビューに応じ「プーチン大統領がこうした兵器を使用するとは思わない。このような兵器の使用を世界が許すとは思わない」とし、「プーチン氏はウクライナの次にポーランドの一部も編入する意向を示し、さもなければ核兵器を使用すると言い出すかもしれない。こうしたことには妥協できない」と述べた。
ウクライナはここ数週間で反転攻勢を加速し、ロシア軍から領土を奪還。ロシア軍は大きな損失を被っている。ゼレンスキー氏は、プーチン氏が打ち出した部分的な動員はロシア軍の失敗を反映したものとの見方を示し、「プーチン氏はウクライナを血で染めようとしているが、これには自国軍の兵士の血も含まれる」と述べた。
ロシアが実効支配するウクライナ南・東部の4地域で23─27日にロシア編入の是非を問う住民投票が実施されることについては、多くの国が承認しない「見せかけ」の投票にすぎないとし、「ウクライナは一歩一歩、計画通りに行動していく。ウクライナは自国の領土を解放する」と語った。