ロシア外務省のリャプコフ次官は23日、ロシア政府は核兵器で誰も脅しておらず、米国や北大西洋条約機構(NATO)とのあからさまな対決はロシアの利益にならないと主張した。複数の国営通信社が報じた。写真は2019年11月、モスクワで開かれた会議に出席するリャプコフ次官(2022年 ロイター/Maxim Shemetov)
(表記を一部修正して再送します)
[モスクワ 23日 ロイター] – ロシア外務省のリャプコフ次官は23日、ロシア政府は核兵器で誰も脅しておらず、米国や北大西洋条約機構(NATO)とのあからさまな対決はロシアの利益にならないと主張した。複数の国営通信社が報じた。
インタファクス通信によると、リャプコフ氏は23日の会合で「われわれは核兵器で誰も脅していない」とし、「それら(核兵器)の使用基準はロシアの軍事ドクトリンに記されている」と訴えた。
ロシアが実効支配するウクライナ南・東部4地域で23─27日にロシア編入の是非を問う住民投票が実施されうる。
メドベージェフ前大統領を含むロシア政府高官は、ロシア編入後にこれらの地域がウクライナ軍に攻撃された場合、ロシアへの攻撃と見なされると主張している。
ロシアの核ドクトリンの下では、ロシアが「存亡の機」に直面すると感じた場合、核兵器の使用が認められる可能性がある。メドベージェフ氏は、戦略的(長距離)核兵器を使用する選択肢があると主張した。
しかしリャプコフ氏は、ロシアは米国やNATO軍事同盟との「あからさまな対決」を求めておらず、事態がさらにエスカレートすることを望んでいないとして「バイデン米政権もウクライナでの紛争が制御不能にエスカレートする危険性を認識していることを望んでいる」と言及した。