ロシア、動員から逃げ出すのは基本的な価値観が欠落している人々だけ

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ウクライナ参謀本部は29日の会見で「ロシアの動員は10万人以上を召集済みだ」と明かしたが、動員から逃げ出す人々についてロシアでは「ソ連崩壊後の世の中で育ち『義務を果たす』という基本的な価値観が欠落している」と非難している。

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ロシアでは深刻な問題を露呈しながらも部分的な動員が着々と進められており、ウクライナ参謀本部は29日の会見で「発表された30万人のうち10万人以上が召集済みで、最終的な動員数も30万人が上限ではない」と明かしたが、クレムリンを擁護する人々達は「動員から逃げ出す人々はソ連崩壊後の世の中で育ち『義務を果たす』という基本的な価値観が欠落している」と非難した。

ロシア、動員から逃げ出すのは基本的な価値観が欠落している人々だけ

出典:Telegram 戦車支援戦闘車両「ターミネーター2(BMPT-72)」

露国営メディアやクレムリンを擁護するアナリスト達は「計画通りに特別軍事作戦は進んでいる」と言い張ってきたが、ハルキウ州での敗北や動員発表を受けて「ウクライナ人を過小評価して自軍の実力を過信した」と認識を改め、動員から逃げ出す人々についても「動員自体に間違いやミスが多い上、契約軍人だけでやるという約束も撤回され、ウクライナとの戦いが上手く行っていないこともニュースを読めば誰にでも分かる。なぜアブラモヴィッチやローテンバーグのヨットのために自分が戦わなければならないのか?という気持ちも理解できる」と主張。

ただ「オリガルヒのために戦う」というテーゼは20年前から存在し、動員を嫌悪する根本的な原因は「市民を動員する前に議員の息子を戦場に送れ」という言葉に凝縮された社会的不公正さで、誰もが好んで戦争に行きたがらないが「運命によって避けられない場合があり、国家が要求する義務を果たさなければならない場合もある」と述べ、動員から逃げ出す人々は「ソ連崩壊後の世の中で育ち『義務を果たす』という基本的な価値観が欠落している」と非難している。

ロシア、動員から逃げ出すのは基本的な価値観が欠落している人々だけ

出典:Kremlin.ru / CC BY 4.0

西側視点で見れば「動員が必要になる状況」はクレムリンの判断ミスなので、これを運命だと諦め「動員を受け入れ義務を果たせ」というのは相当乱暴な話に聞こえる。ロシア視点で言えば「特別軍事作戦=安全保障上の予防的措置」に踏み切らざるを得ない状況を作ったのはNATOなので、クレムリンを擁護するアナリスト達が「運命によって避けられない」と主張するもの仕方ない。

しかし国民の多くは「ウクライナを先に攻撃したのはプーチンだ」と知っていて、クレムリンの失敗をカバーするために動員が必要になったことも理解している可能性が高く、動員が上手く行かないのは「基本的な価値観が欠落している」のではなく「プロパガンダによる愛国心の焚き付けつ」が国民に見透かされているからで、ロシア式の戦争プロパガンダや政治的レトリックが通用しないレベルに来ているのだろう。

ロシア、動員から逃げ出すのは基本的な価値観が欠落している人々だけ

出典:Весна

逆を言えば破綻した辻褄を取り繕うには「決定的な勝利」が必要で、30日に予定されているドネツク、ルガンスク、ザポリージャ、ヘルソンの連邦領編入でプーチン大統領が何を語るのかに注目が集まる。

因みに「バルト三国やフィンランド方面に展開していたロシア地上軍の戦力=約30,000人のうち24,000人(80%相当)がウクライナとの戦いに転用された」と米Foreign Policy誌が28日に報じており、この地域の地上戦力は6,000人まで低下しているらしい。

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※アイキャッチ画像の出典:President of Russia

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