米、天然ガス輸出禁止を排除 欧州との関係悪化回避=関係筋

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米、天然ガス輸出禁止を排除 欧州との関係悪化回避=関係筋

米政府は今冬の天然ガス輸出を禁止する案を検討したものの、欧州との関係悪化につながるとの考えから、いかなる輸出禁止措置も排除されたと、関係筋が明らにした。写真は液化天然ガスを輸出するタンカー。今年4月、ルイジアナ州で撮影(2022年 ロイター/Marcy de Luna/File Photo)

バイデン大統領は3月、ロシアによるウクライナ侵攻を受け、欧州に150億立方メートルの液化天然ガス(LNG)を追加供給すると確約。この確約はすでに達成された。

関係筋は、エネルギー価格が上昇し、例年より寒冷な冬季の気候が予想される中、バイデン大統領の確約が試される可能性はあるとしながらも、一段の分析を行った結果、LNGの輸出継続に対するコミットメントが一段と強まったと指摘。LNGの輸出禁止は真剣に検討されていないと述べた。

米国の今冬の気候が予想以上に寒冷になれば、在庫減で価格が押し上げられ、民主党のエリザベス・ウォーレン上院議員らが天然ガス輸出の制限を求める可能性がある。

ただ、経済学者は欧州連合(EU)の米天然ガスへの依存が増大していることを踏まえると、輸出を継続することに意義はあると指摘。ヒューストン大学のエネルギー経済学者、エド・ハーズ氏は、米国が天然ガス輸出を禁止すれば、EUは「戦争行為に相当する」と受け止める可能性があるとし、「反米感情が高まり、欧州諸国が米国との関係の強さを疑い始める恐れがある」と述べた。

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