旧ソ連諸国、西側諸国の多くはロシア人のメンタリティーを理解していない

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プーチン大統領が始めたウクライナ侵攻は一部のロシア人しか積極的に支持しておらず「大多数の国民は被害者だ」という考え方があるが、ソ連から独立した国々は「西側諸国の多くはロシア人のメンタリティー」を理解していないと警告している。

ロシアのリベラル派が主張(プーチン政権さえ倒せば民主的な国家に生まれ変わる)する内容を到底信用できない

カザフスタン人でロシア文学が専門のアイナシュ・ムスタポワ准教授は「ソ連から独立した国々は脱植民地化という共通の苦難と戦っている」と主張しており、これは「ソ連の支配を受けた人々」と「多くの国々をソ連の一部として同化した人々」の意識改革で構成されている。

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ソ連から独立を果たしたカザフスタンには今だにソ連の痕跡=ロシア式の地名、記念碑、政策の名残りが残っており、独自のアイデンティティーを再構築していく過程で徐々に姿を消しているものの高齢者の多くは「死ぬまではこのままで」と要求してるらしいのだが、もっと深刻な問題は「多くの国々をソ連の一部として同化した人々の意識改革=メンタリティーに刷り込まれた帝国主義からロシア人が脱却できるかどうか」だ。

これが改善しない限り「再びロシア人が戻ってくる」とムスタポワ准教授は警告している。

旧ソ連諸国、西側諸国の多くはロシア人のメンタリティーを理解していない

出典:Meduza

つまりプーチン大統領が始めたウクライナ侵攻は「ロシア人の帝国主義脱却が進んでいない証拠」で、少なくないロシア人が反対してのは「自分達に対する動員」でしかなく、ムスタポワ准教授は「ロシアのリベラル派が主張(プーチン政権さえ倒せば民主的な国家に生まれ変わる)する内容を到底信用できない」と述べており、メンタリティーに刷り込まれた帝国主義が変わらない限り「誰が大統領になってもロシアは変わらない」という意味だ。

これまでロシアは帝国主義な振る舞いや残虐性について一度も責任を問われたことがなく、これがロシア人を無敵の存在にしてしまった

さらに衝撃的なのはmakumakuさんが紹介してくれたエストニア、ラトビア、リトアニアの防諜担当者に対するインタビュー記事(エストニアのEesti Ekspress紙)で、記事内容が非常にボリューミーなので要点をかいつまんで紹介すると以下の通りになる。

旧ソ連諸国、西側諸国の多くはロシア人のメンタリティーを理解していない

出典:Kremlin.ru/CC BY 4.0

ラトビア国家安全保障局のノルムンド・メジュヴィエツ局長は「ウクライナで戦争が始まったとき『プーチンの戦争』だと言われることを心配した」と、エストニア国内保安庁のアーノルド・シニサル長官は「ロシア国民全体を一概に非難できないものの国家と社会は切り離せない。国家による洗脳があったとしても排外主義的な芽は国民から発生するものだ」と、リトアニアの国家安全保障局のダリウス・ヤウニスキス局長は「ソ連時代にロシア人と対峙した経験から言えば連中の意思に屈すると奴隷に落とされる」と述べている。

エストニア、ラトビア、リトアニアの防諜担当者に共通するのは「ウクライナの戦争はプーチンの戦争ではなく、戦場で見せるロシア人の残虐行為はプーチンの命令によるものではない。レイプも、殺人も、眼球を抉るのも、絞首刑にするもの、遺体を焼却するもの全て軍が採用している公式の戦術ではなく、多くのロシア人が慣れ親しんだ行為を戦場で再現しているに過ぎない」という点で、このことを欧米人に説明しても中々信じてくれないらしい。

旧ソ連諸国、西側諸国の多くはロシア人のメンタリティーを理解していない

出典:Минобороны России

エストニア内務省警備部で働くアレクサンダー・トゥーツ氏は「欧米の諜報機関でロシアと向き合っている諜報員はロシア人の残虐性や脅威について我々と共通認識を持っている。しかし欧米の政治家や諜報機関のトップはプーチンと一握りの側近だけに戦争の責任があると考えており、戦場で見せる残虐行為がロシア人に共通する国民性だと信じていない」と述べているのが興味深い。

なぜ21世紀に帝国主義的な考え方と残虐性が許容される社会が生き残っているのかについて、エストニアのシニサル長官は「これまでロシアは帝国主義な振る舞いや残虐性について一度も責任を問われたことがなく、ナチスの残虐行為が一時的に注目を集めたため世界はロシアの残虐行為を忘れてしまい、これがロシア人を無敵の存在にしてしまった」と主張している。

旧ソ連諸国、西側諸国の多くはロシア人のメンタリティーを理解していない

出典:public domain イヴァン雷帝

因みにロシア人のメンタリティーの起源=残忍さと拡張主義についてもエストニア、ラトビア、リトアニアの防諜担当者は口を揃えて「イヴァン雷帝(イヴァン4世)だ」と回答しており、エストニアのシニサル長官は「暴力の行使はロシアにとって歴史的なパターンで今後も変わらない。ロシアが重視する歴史的な正義の前に人の命の価値はない」と述べているのが印象的だ。

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※アイキャッチ画像の出典:Kremlin.ru/CC BY 4.0

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