
ロシアが支配を宣言したウクライナ南部のヘルソン州を出て、ドニエプル川の東沿岸に到着した市民=2022年11月2日、ロイター
ウクライナのポドリャク大統領府長官顧問は7日、南部ヘルソン市でロシア軍が「民家から略奪行為を行っている」と批判した。ヘルソン市はロシアが2月の侵攻後に占領した主要都市の一つ。ロシアは安全確保を理由に住民に避難を命じており、近く両軍の間で大規模な交戦が起きるとの観測が出ている。
ポドリャク氏はツイッターで、ロシア軍がヘルソンで「一番大好きなことをしている」と皮肉を交えて述べ、略奪を行っていると指摘した。ヘルソン市はドニエプル川の西岸にあり、西からウクライナ軍が奪還を目指して迫っている。
同市を巡ってはロシア軍が自ら撤退するか、それともウクライナ軍を迎え撃つのか出方が注目されている。ロイター通信によるとウクライナ側は、ロシア兵がヘルソン市で民間人を装って民間の施設に入り、市街戦に備えているとみて警戒しているという。【ヨハネスブルク平野光芳】