愛子さまの愛犬・由莉が死去 天皇ご一家と過ごした16年

天皇ご一家で長年愛されてきた愛犬の由莉が6月23日、老衰のため16歳で息を引き取った。特に愛子さまにとっては、幼い頃から常に寄り添ってきたかけがえのない存在だった。

由莉、天皇ご一家の一員に

由莉が天皇ご一家に迎えられたのは、生後わずか2か月の2009年春のこと。飼い主のいない保護犬だった由莉は、動物病院を通じて当時の皇太子ご夫妻(今上天皇皇后両陛下)に引き取られた。その名前をつけたのは、当時まだ幼かった愛子さまだった。

愛子さまと由莉、かけがえのない日々

『皇室の窓』の放送作家、つげのり子さんによれば、愛子さまはひとりっ子ということもあり、由莉を妹のように可愛がられていたという。2009年5月、御料牧場へ向かう際の宇都宮駅での初お披露目では、当時小学3年生だった愛子さまが由莉を大切そうに抱っこされていた姿が報じられた。同年8月の那須御用邸でのご静養時にも、由莉を抱き上げて報道陣に見せるなど、その深い愛情を示されていた。

19歳のお誕生日に愛犬由莉を優しく抱きかかえる愛子さま19歳のお誕生日に愛犬由莉を優しく抱きかかえる愛子さま

成長した由莉は新幹線でのペット同乗規定の総重量を超えたため、ご一家が新幹線移動する際には、由莉は車で別に移動し、ご静養先で合流していたそうだ。どんな時も離れず、16年もの長い年月を共に過ごした由莉の旅立ちは、愛子さまにとって計り知れない寂しさをもたらしていることだろう。

セラピー犬としての由莉とその他の家族

由莉は、コロナ禍前まで小児病棟の子どもたちのもとを訪れ、心を癒やすセラピー犬としても活動していた。適切な訓練を受け、その能力を開花させたという。

天皇ご一家は由莉以外にも、多くの犬や猫たちを家族として迎え入れ、愛情深く育んできた。1995年には、両陛下が保護した犬ピッピとまり(共に2009年に死去)が最初の家族だった。当時の雅子さまは1998年の会見で、「夫婦喧嘩は犬も食わぬと言いますが、喧嘩の種を割とよく拾って食べてくれるような気がいたします」とユーモアを交えて話されている。

現在飼われている猫にはセブンがいる。以前はニンゲンとみーという名の猫もいた。これらの猫は、愛子さまが小学3年生の時、御用地に迷い込んだ母猫とその子猫たちの一部を引き取られたものだという。

愛子さまが綴った犬や猫との暮らし

愛子さまは学習院初等科時代に、犬や猫との暮らしについて作文に記されている。「犬は、かしこく活発で、人間となかよくなれる動物です」(3年時)、「私は、飼っている犬や猫と過ごす時が、一日の中で心が和む楽しい時間です」(6年時)と綴られており、動物たちとの触れ合いが、愛子さまにとってかけがえのない癒やしであり、楽しみであったことがうかがえる。

16年にわたり天皇ご一家に寄り添い、愛子さまの成長を見守った愛犬・由莉。その存在は、ご一家、特に愛子さまの心に温かさと安らぎをもたらし、そのお人柄の形成にも少なからず寄与したことだろう。由莉が残した温かい思い出は、これからもご一家の心に生き続けるに違いない。

Source: Yahoo!ニュース / 週刊女性PRIME