【G20インタビュー】日本総合研究所 高橋進チェアマン・エメリタス 日本、米中以外の「第3の道」を 

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日本総研の高橋進チェアマン・エメリタス=18日、東京都品川区(飯田英男撮影)
日本総研の高橋進チェアマン・エメリタス=18日、東京都品川区(飯田英男撮影)

 世界を見ると米中摩擦が激化して二つのブロックに分かれかねない状況になっており、その摩擦も構造的になっている。米中ともに自国第一主義的で、ほかの国は困惑している。日本は、米国でも中国でもない立場から、より客観的に状況を分析し、提言していく「第3の道」の立場が期待されるようになっている。

 特に今年のG20は米中の対立軸が明確で、米中以外の「第3の考え方」が必要だ。日本はその「第3の考え方」をリードできる立場にあるといえる。米中以外の国の総意をまとめ、米中双方の変化を促し、どう国際協調の場にひきずり出すかを、考えていかなければならない。

 通商面では、米中ともに従来の自由貿易体制から離れつつある。日本は欧州などとも組み、国際的な取り決めの見直しを求める形で自由貿易をもう一度標(ひょう)榜(ぼう)することが、立ち位置としてよいだろう。あからさまな米中批判は避けたほうが良い。米中相手に対立軸を作ると事態が動かなくなる。

 また、経済のデジタル化が進めばデータの取り扱いが重要になる。日本は米中でも欧州でもない「信頼性のある自由なデータ流通」を提唱しているが、これはデータ活用における「第3の道」の提言といえる。

 G20に関しては、新興国の成長力が落ちており、枠組みの問い直しが必要だ。だが、G20は世界の大部分の人口や経済を包合しており、ここでいろいろな枠組みが決めることは、今後も大きな意義があるだろう。=おわり

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 たかはし・すすむ 一橋大経卒。昭和51年住友銀行(現三井住友銀行)入行、平成2年日本総合研究所に出向し、同チーフエコノミスト、理事、理事長などを経て、30年4月から現職。66歳。東京都出身。

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