中国の都市が病床確保に奔走、コロナ拡大に米国も懸念表明


中国の都市が病床確保に奔走、コロナ拡大に米国も懸念表明

中国当局は20日、新型コロナウイルス感染で新たに5人の死者を報告した。感染を封じ込める「ゼロコロナ」政策を大幅に緩和した後もコロナ流行は続いており、各都市は病床の追加確保や発熱外来クリニックの増設に奔走している。写真は北京で撮影(2022年 ロイター/THOMAS PETER)

死者は前日の2人から増加。ただ、当局は対策緩和に伴い検査義務の大半も解除したため、公式統計が実態を正しく反映していないとの懸念が強まっている。

米国務省のプライス報道官は19日、「ウイルスは拡散時に変異して世界の人々に脅威をもたらす可能性がある」と指摘。感染拡大は中国経済、ひいては世界経済にとっても懸念材料だと述べた。

ゼロコロナ政策の緩和後、一部の病院は逼迫状態に陥り、薬局で医薬品在庫が底を突く一方、市街地は閑散としている。

中国共産党系の環球時報は19日、各都市が重症コロナ患者のための集中治療室(ICU)など施設の拡充を加速させていると報じた。対話アプリ「微信(ウィーチャット)」の政府公式アカウントやメディア報道によると、北京、上海、成都、温州などの主要都市は過去1週間に何百もの発熱外来施設の増設を発表した。

一部の専門家は、今後数カ月で中国の人口の60%が感染し、200万人以上の死者が出る可能性があると予測している。



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