ウクライナ侵攻314日目の戦況、ロシア軍がバフムート攻勢に全力を傾ける

[ad_1]

ウクライナ軍参謀本部は3日「ドネツク州とルハンシク州の制圧を試みる敵はバフムート周辺の攻勢に全力を注いでいる」と明かし、バフムート周辺への攻撃範囲は拡大傾向で、砲撃範囲も前回発表より格段に増えている。

クピャンスク方面とクレミンナ方面はウクライナ軍にとってポジティブ、バフムート方面の状況は引き続き緊迫

英国防省は3日「ウクライナ軍はバフムート周辺を防衛するため大幅な増援を行い双方とも多くの死傷者を出している。同地域におけるロシア軍の攻撃は小隊もしくは分隊レベルで行われているため今後数週間のうちに大きな突破口を開くの可能性は低い」と発表した。

ウクライナ侵攻314日目の戦況、ロシア軍がバフムート攻勢に全力を傾ける

出典:GoogleMap 東部戦線の戦況/管理人加工(クリックで拡大可能)

しかしウクライナ軍参謀本部は3日の戦況報告の中で「ドネツク州とルハンシク州の制圧を試みる敵はバフムート周辺の攻勢に全力を注いでいる」と言及しており、この戦況報告をもとに戦況マップを作成すると上記のようになる。

東部戦線の中でもバフムート周辺への攻撃範囲は拡大傾向で、ロシア軍の砲撃範囲も前回発表(2日)より格段に増えているが、地域別に見ていくと中々面白い傾向が見えてくる。

ウクライナ侵攻314日目の戦況、ロシア軍がバフムート攻勢に全力を傾ける

出典:GoogleMap クピャンスク方面の戦況予想/管理人加工(クリックで拡大可能)

まずクピャンスク方面の砲撃はロシア軍支配地域と推定されるタヴィルザンカ、ライマン・ペルシャ、ヴィルシャナが含まれているため、ウクライナ軍がドヴォリチネやシンキフカから攻勢に出ている可能性があり、クピャンスクやドヴォリチナへの砲撃も「この攻勢の拠点を叩くもの」かもしれない。

もしクピャンスク方面の砲撃が防御的なものなら「ロシア軍にとって同地域の状況はネガティブ」と判断でき、ウクライナ軍は「ハルキウ州に残された占領地域」の解放を試みている可能性もあるが、ここを失うとスバトボに向かうウラゾヴォ~トロイツキーの兵站ルート=P66がウクライナ軍の砲撃範囲に入るためロシア軍も簡単に引き下がることはないだろう。

ウクライナ侵攻314日目の戦況、ロシア軍がバフムート攻勢に全力を傾ける

出典:GoogleMap クレミンナ方面の戦況予想/管理人加工(クリックで拡大可能)

クレミンナ方面の砲撃はロシア軍支配地域と推定されるプロシュチャンカ、チェルボノポピフカ、ディブロバが引き続き含まれており、3日の戦況報告では新たに「プロシュチャンカでロシア軍の攻撃を撃退した」と参謀本部が言及しているためウクライナ軍が同拠点に存在している可能性が高まっている。

ただ視覚的な裏付けがないので「クレミンナ方面の前線を何処に書き込むか」は観測者によって異なり、管理人も感覚で線を引いているため真に受けない方がいい。

ウクライナ侵攻314日目の戦況、ロシア軍がバフムート攻勢に全力を傾ける

出典:GoogleMap クレミンナ方面の戦況予想/管理人加工(クリックで拡大可能)

バフムート方面の砲撃はロシア軍の攻勢量を加味するとクピャンスク方面やクレミンナ方面と異なり「攻撃的なもの」である可能性が高く、2日の戦況報告で初めて登場した「ロズドリフカとクラスナ・ホラでロシア軍の攻撃を撃退した」という記述は3日の報告にも引き継がれ、新たに「ピドロドネでロシア軍の攻撃を撃退した」という言及も登場したため、この地域は状況はウクライナ軍にとって「ポジティブだ」とは言えない。

英国防省が指摘したように「この攻勢が小隊もしくは分隊レベルによるものかどうか」「今後数週間のうちに大きな突破口を開く可能性が低いかどうか」は謎だが、ロシア軍が徐々に前進して支配地域を拡大しているのも事実で、個人的には「ヤコブレフカからT0513に向かう動き」が非常に気がかりだ。

ウクライナ侵攻314日目の戦況、ロシア軍がバフムート攻勢に全力を傾ける

出典:管理人作成(クリックで拡大可能)

以上が参謀本部発表の内容で、ドネツク周辺、ザポリージャ方面、ヘルソン方面に関しては戦況図を作る時間がないため省略したが、この地域でもロシア軍の砲撃範囲は増加傾向なので「果てしない砲弾の応酬は今のところ止む気配がない」と言っても差し支えない。

因みに「ロシアが新たに50万人を動員する」という噂がある、、、

ウクライナ国防相、対地攻撃モードのS-300は最大220km先の目標に到達する
ウクライナ軍の自走砲や榴弾砲は地獄のような連射で消耗、保守体制が課題

 

※アイキャッチ画像の出典:Сухопутні війська ЗС України

[ad_2]

Source link