ウクライナ侵攻346日目の戦況、ロシア軍がドンバス全体で攻勢に出る

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ロシア軍はクピャンスク、リマン、バフムート、ヴーレダー方面で攻勢に出ており、恐らくウクライナ軍の戦力分散が狙いか防衛ラインの反応を試している可能性が高く「本格攻勢の前兆」と見てほぼ間違いない。

長期の戦争には攻守の入れ替わりがつきものなので「バフムートの状況だけで戦い全体を絶望視する必要はない」と管理人は思っている

ウクライナ軍参謀本部は4日「ロシア軍がクピャンスク、リマン、バフムート、アウディーイウカ、ヴーレダー方面で攻勢に出ている」と発表、マリャル国防次官も「ロシア軍は防衛ラインを突破してバフムートを包囲するため全力を尽くし、リマン方面で強力な攻勢を開始した」と明かしている。

ウクライナ侵攻346日目の戦況、ロシア軍がドンバス全体で攻勢に出る

出典:GoogleMap クピャンスク周辺の戦況/管理人加工(クリックで拡大可能)

参謀本部はクピャンスク方面についてドヴォリチナ、フリャニキフカ、クピャンスク、ペトロパブリフカ、キスロフカが砲撃を受けたと明かしているが、ロシア側の情報源によれば「ウクライナ軍がドヴォリチネから追い出された」と主張しており、まだ視覚的に確認された訳ではないものの「この地域の拠点をロシア軍に奪回される」という報告は初めてだ。

クピャンスクに対する砲撃(S-300を使用した攻撃を含む)は以前から強化されており、この地域のロシア軍は本格的に守勢から攻勢に転じようとしているのかもしれない。

ウクライナ侵攻346日目の戦況、ロシア軍がドンバス全体で攻勢に出る

出典:GoogleMap クレミンナ周辺の戦況/管理人加工(クリックで拡大可能)

参謀本部はリマン方面についてテルニー、マキーフカ、プロシュチャンカ、ディブロバが砲撃を受けたと明かしているが、ロシア側の情報源によれば「ビロホリフカを奪回してマキーフカ包囲を試みている」と主張しており、トルスキーを走行中のウクライナ軍車輌がロシア軍の砲撃を受けているためクレミンナ方面のグレーゾーンはロシア側に傾いている可能性が高い。

さらにゾロタリフカからシヴェルシク方面にもロシア軍の押し上げが始まっているとも噂されており、まだ視覚的な確証は得られていないものの「リマン方面の強力な攻勢」は小競り合い程度の規模を超えていると思われる。

ウクライナ侵攻346日目の戦況、ロシア軍がドンバス全体で攻勢に出る

出典:GoogleMap バフムート周辺の戦況/管理人加工(クリックで拡大可能)

問題のバフムート周辺はT0504を巡る地上戦が始まっていると推定され、ブラホダットネを失ったことでクラスナ・ホラやパラスコヴィーフカは南と東から攻撃を受けており、引き続き厳しい戦いに直面している。

さらに「ワグナーの部隊がバフムート北地区に侵入した」というウクライナ側情報源の報告もあり、これが事実なら「M03経由でのアクセスは物理的にも遮断されつつある」という意味で非常に興味深いが、視覚的に確認されていないため悲観するはまだ早い。

ウクライナ侵攻346日目の戦況、ロシア軍がドンバス全体で攻勢に出る

出典:GoogleMap ヴーレダー周辺の戦況/管理人加工(クリックで拡大可能)

ホットスポットに昇格したヴーレダーはウクライナ軍がロシア軍の攻撃を撃退し続けているものの、歩兵と砲兵と増強してバフムートと同じ作戦=命を顧みない兵士の波で敵の対処能力を飽和させる準備を行っているという報告もあり気がかりな地域と言える。

もうハッキリと断言できるのはバフムート周辺に限られていたロシア軍の攻勢ポイントがクピャンスク、リマン、バフムート、ヴーレダー(アウディーイウカは今のところホットスポットというほど攻勢は確認できていない)に拡大しているという点で、恐らくウクライナ軍の戦力分散が狙いか防衛ラインの反応を試している可能性が高く「本格攻勢の前兆」と見てほぼ間違いない。

ウクライナ侵攻346日目の戦況、ロシア軍がドンバス全体で攻勢に出る

出典:Генеральний штаб ЗСУ

現在の状況を端的に言えば戦線整理や部分的動員を進めてきたロシア側に攻勢の主導権があり、逆に西側装備の到着まで時間を稼ぐ必要があるウクライナ側は全体に守勢だが、長期の戦争には攻守の入れ替わりがつきものなので「バフムートの状況だけで戦い全体を絶望視する必要はない」と管理人は思っている。

追記:ワグナーが侵入したと主張するバフムート北地区とはこの辺り(下記)のことらしい。

ウクライナ侵攻346日目の戦況、ロシア軍がドンバス全体で攻勢に出る

出典:GoogleMap バフムート周辺の戦況/管理人加工(クリックで拡大可能)

ウクライナ侵攻343日目の戦況、バフムート以外でもロシア軍が本格攻勢に出る兆し
ゼレンスキー大統領がバフムートから撤退しないと発言した背景

 

※アイキャッチ画像の出典:Генеральний штаб ЗСУ

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