スーダン暫定政権内の主導権争い、ブルハン議長が率いる正規軍が優勢か

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スーダン暫定政権の「ブルハン議長が率いる正規軍」と「ダガロ副議長が率いるRSF」の戦いは正規軍が優勢に見え、スーダン軍は「ダガロ副議長は隠れ家から逃亡した、RSFの幹部も降伏している」と主張しているが、戦いが収束する気配はない。

首都ハルツームでは現在も戦闘が続いており、まだ両者の戦いが収束する気配はない

スーダン軍と準軍事組織(RSF)は2021年10月、民主化プロセスを主導していたハムドゥーク暫定政権をクーデターで打倒、新たな暫定政権=軍事評議会を設立して陸軍出身のブルハン氏が議長を、RSF出身のダガロ氏が副議長を務めたが「正規軍の陸軍にRSFを統合する方法」で両者の関係が悪化、RSFは今月12日に首都ハルツームを含む幾つかの地域に部隊を展開して両者の軍事衝突が懸念されていた。

スーダン暫定政権内の主導権争い、ブルハン議長が率いる正規軍が優勢か

出典:Mohamed Hamdan Daglo ダガロ副議長

正規軍のスーダン陸軍は「RSFの行動は承認を得ない勝手な行動で法に違反する行為だ」と非難、展開させた部隊を基地に戻すよう要求していたが、15日に首都ハルツームを含む幾つかの地域で銃声が鳴り響き、首都の中心部、紅海州のポート・スーダン、北部州のメロウェ空港、北コルドファン州のエル・オベイド空港、北ダルフール州のエル・ファーシル空港とカブカビア、西ダルフール州のジュナイナ空港、南ダルフール州のニャラなどで武力衝突が発生。

RSFは当初戦いを優勢に進め、首都の大統領官邸、陸軍長官の住居、ハルツーム国際空港、メロウェ空港、エル・オベイド空港、エル・ファーシル空港、ジュナイナ空港を支配していると主張したが、空からの支援を受けたスーダン陸軍が巻き返してカッサラ州の州都カッサラ、ガダーレフ州の州都ガダーレフ、紅海州の州都ポート・スーダン、青ナイル州都ダマジン、白ナイル州のコスティ、ハルツーム州のカドグリにあるRSFの本部を制圧したとアルジャジーラが報じている。

スーダン暫定政権内の主導権争い、ブルハン議長が率いる正規軍が優勢か

出典:GoogleMap スーダンの状況/管理人加工(クリックで拡大可能)

さらにスーダン軍は「クーデターを主導したダガロ副議長が隠れ家の1つから逃げ出した」「一部のRSF幹部が降伏している」と主張、これが真実ならRSFのクーデターは失敗した可能性が高いが、首都ハルツームでは現在も戦闘が続いており、まだ両者の戦いが収束する気配はない。

因みにスーダン軍とRSFは国連の提案に同意、16日午後4時から「毎日3時間だけ人道的回廊を開く(双方とも相手に違反がある場合は応戦すると主張)」と発表している。


追記:首都ハルツームの様子


追記:首都ハルツームの大統領官邸を守るスーダン軍


追記:ハルツーム国際空港の様子


追記:紅海州の港湾都市スアキンでの戦闘


追記:紅海州のポート・スーダンを支配するスーダン軍


追記:スーダン軍がダガロ副議長の隠れ家で見つけた制服を見せて「逃げ出した(飽くまでも隠れ家の1つから逃げたという意味で国外に脱出した訳では無い)」と主張している。

追記:RSFはエジプト軍兵士の捕虜を連れて占領したメロウェ空港から逃げ出したと報じられている。両者は国連の提案に同意したが16日午後4時以降も戦闘は続いているらしい。

スーダン軍と準軍事組織の軍事衝突、大統領官邸や国際空港周辺で激しい戦闘が続く
スーダンで激しい武力衝突、準軍事組織が大統領官邸や国際空港の占拠を主張
スーダンの首都で正規軍と準軍事組織が衝突、国際空港は黒煙に包まれる

 

※アイキャッチ画像の出典:Twitter経由

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