見事な宙乗りを披露する市川團子(C)松竹
都内の自宅で倒れているのが見つかった歌舞伎俳優の市川猿之助(47)が主演を務めていた「市川猿之助奮闘歌舞伎公演」(東京・明治座)の昼の部で、市川團子(19)が20日から代演を務め、大きな拍手を浴びた。
【写真】昼の部で代演を務める市川團子
猿之助のいとこ・市川中車(香川照之=57)の長男・團子はこの日、「不死鳥よ 波濤を越えて」に出演した。急きょ、猿之助が演じていた主人公の平知盛役の代演を務めることになったが、堂々と演じきった。
この日、同公演を観劇した30代の女性は、デイリースポーツの取材に対し、「涙なくしては見られなかった。誰もが泣いていました」と、多くの観客が感涙にむせんでいた客席の反応を明かした。
團子の演技について「猿之助と重なって、(團子にとって知盛役の)初日で緊張感もあったけど、一人で堂々と演じていた。澤瀉屋(おもだかや)の血をすごい感じた」と、称賛していた。
また、この先の活動が見通せなくなっている猿之助に対しても、これまでの獅子奮迅の活躍を踏まえて「命を削って、休みなく舞台や役者をやってきたのを見ているので、もったいなさすぎる。本当にこんな宝を失ってはいけない」と、再起を期待していた。