喜寿を迎えてもなお精力的に全国ツアーを続ける“ジュリー”こと沢田研二（77才）が、11月18日に日本武道館で行われた千秋楽公演で、いつも以上に圧巻のパフォーマンスを披露しました。この特別な夜には、日本の音楽界を代表する布袋寅泰さん（63才）と今井美樹さん（62才）夫妻が客席に駆けつけ、長年のファンを驚かせるとともに、ステージにさらなる熱気を加えました。
布袋寅泰・今井美樹夫妻が客席に
公演直前、客席の一角に長身の男性と華奢な女性が着席した際、多くのファンがその存在に気づき、どよめきが起こりました。その正体は、これまで沢田研二さんとの公な交流が報じられてこなかった布袋寅泰さんと今井美樹さん夫妻でした。長年の沢田さんのライブに足を運ぶファンにとっても、この光景は初めてのことであり、布袋さんがリズムに合わせて体を揺らす様子は、沢田さんのステージにいかに引き込まれていたかを物語っていました。
デヴィッド・ボウイを介した深い繋がり
沢田研二さんと布袋寅泰さんの間には、実は長年にわたる深い敬意と意識し合う関係がありました。布袋さんが14才で音楽に目覚めるきっかけとなったのは、イギリスのロック歌手デヴィッド・ボウイと、当時テレビで見た沢田さんの姿だったと言います。タキシード姿で歌い上げる両者のスタイルに憧れを抱いた布袋さんは、ギタリストとしての地位を確立した2014年のテレビ番組で、沢田さんを「日本のデヴィッド・ボウイ。本当に艶やかで色っぽい」と表現したこともありました。音楽関係者によると、沢田さんがライブ中に足元スピーカーやイヤモニを使用せず「生身で勝負する」独特のスタイルにも、布袋さんは感銘を受けているとのことです。80才まで現役を公言し続ける沢田さんの姿勢は、今なお布袋さんの憧れの対象であり続けています。
日本武道館で圧巻のステージを披露する沢田研二
妻・今井美樹との意外な接点
また、布袋さんの妻である今井美樹さんも、沢田さんとは意外な接点があります。1990年、沢田さんの名曲『君をのせて』がイメージソングとして使用されたCMに今井さんが出演。しっとりとした曲調と彼女の妖艶な魅力が見事にマッチし、今井さんの人気が加速するきっかけとなりました。
沢田研二が布袋を意識したステージ
沢田さん自身も、過去にライブ中のMCで布袋さんの名前を出したことがあります。2022年1月のライブで、バックバンドのメンバーを紹介する際に「七福神」の一人である「布袋様」にかけて、「布袋……寅泰」と話題にしたことがありました。この年は布袋さんのデビュー40周年の節目でもあったため、沢田さんなりのエールと受け止められています。そして今回、布袋さん夫妻が会場に来ることを知っていた沢田さんは、「彼らの前で失敗はできない」と、いつも以上に入念な準備を進め、まさに最高のステージを届けたとのことです。
長年のリスペクトと、特別な夜に実現したこのサプライズ来場は、日本の音楽シーンに新たな伝説を刻みました。いつの日か、沢田研二さんと布袋寅泰さんが同じステージで共演する姿を見られることを、多くのファンが心待ちにしています。
※女性セブン2025年12月11日号
