将来が不透明なイラク空軍のF-16IQ、JF-17に続きラファール購入を示唆

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イラクは2021年末にクウェートに対する賠償金(524億ドル/約6兆円)の支払いを終えたため軍の立て直しに着手しており、イラク軍はJF-17の調達に続き「ラファール購入を検討中だ」と発言、満足に運用できないF-16IQを見放すのかもしれない。

イラクに食い込むフランス、JF-17の調達に続きラファールも購入か?

イラク戦争後に再建されたイラク空軍は2014年までに米国製のF-16IQ×34機(C/DBlock52相当で単座26機+複座8機)を取得してISISとの戦いに投入されていたが、2020年末にイラクのニュースを専門に取り扱うIraq Oil Reportは「空軍のF-16IQはもはや満足に飛行できる状態にない」と報じて注目を集めた。

将来が不透明なイラク空軍のF-16IQ、JF-17に続きラファール購入を示唆

出典:Public Domain

Iraq Oil Reportは「イラク空軍が保有するF-16IQの平均稼働率は20%を切っており安全リスクの懸念なく飛ばせる機体は7機しかなく、飛行できない機体から供給されたパーツによる共食い整備で辛うじて飛行状態が維持されている」と指摘、さらに別のメディアは「34機中10機は完全に飛行できない状態で保管されており、何とか飛べる機体もレーダーやアビオニクスが機能を停止しているため、西側基準で言えば飛行停止状態と同じ」と述べており、この状態を引き起こしている原因は資金不足とメンテナンス支援を請け負っているロッキード・マーティンが治安悪化を理由にイラクから引き上げてしまったことにある。

原油価格に左右されるイラクの国家予算が減ると国防支出が削減され高価な米国製兵器の維持を難しくさせており、すでにイラクはF-16IQとM1A1エイブラムスを維持するための資金として米国から27億ドルの融資を受けている状況だが、資金不足はイラク空軍の日常的な活動にも影響を及ぼしていてパイロットは訓練時間が削減されたため戦闘任務や夜間飛行など特定任務の資格を喪失、さらに通常4人で構成されるF-16IQの地上支援要員は1人に減らされ飛行後のF-16IQを固定することすら困難で整備車輌との衝突事故を招いたらしい。

将来が不透明なイラク空軍のF-16IQ、JF-17に続きラファール購入を示唆

出典:Fars Media Corporation / CC BY 4.0

この最悪な状況に止めを刺したと言われているのがカタイブ・ヒズボラのソレイマニ司令官殺害によるイラク国内の治安悪化で、メンテナンス支援を請け負っていたロッキード・マーティンは2020年1月に安全確保が確保できないため請負企業をイラクから引き上げさせ、治安状況が落ち着いた同年7月に「イラクとの契約を守る」という理由で請負企業を戻し始めたがバイデン大統領がイラク駐留米軍の完全撤退(大使館などを警備する部隊やイラク軍を指導する要員は引き続き駐留)を実行に移したため再びロッキード・マーティンが撤退するだろうと噂されている。

資金問題は賠償金の支払いを終えたたため改善した可能性が高いものの「F-16IQの運用状態」が改善したのか不明で、アル・ジュブリ国防相は昨年「パキスタンから航空機を調達するための契約を締結した」と明かし、現地メディアも「正式な契約締結は来月イスラマバードで行われ、JF-17を12機購入するために6億6,400万ドルを投資する」と報じていたが、イラク軍司令部の報道官は23日「フランスからラファールを購入することを検討中だ」と述べた。

将来が不透明なイラク空軍のF-16IQ、JF-17に続きラファール購入を示唆

出典:Italian Army/CC BY 2.5

高度な防空システムの調達でもフランス提案のSAMP/Tを選択(ロシアがS-400を韓国が天弓2を提案)しており、イラクはJF-17やラファールを導入してF-16IQとSu-25を更新(もしくはF-16IQ、JF-17、ラファールの同時運用)するつもりなのかもしれない。

因みに米ディフェンスメディアは最近「ロシア製航空機のスペアパーツ入手が困難になったためF-16IQが再評価されている」と報じていたが、、、

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※アイキャッチ画像の出典:U.S. Air Force photo by Staff Sgt. Alexander Cook

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