フランスのマクロン大統領は1日、7月にリトアニアの首都ビリニュスで開催される北大西洋条約機構(NATO)首脳会議で、ウクライナに明確かつ強力な安全保障を表明する必要があると述べた。(2023年 ロイター/Vladislav Culiomza)
[ブルボアカ(モルドバ)/ベルリン 1日 ロイター] – フランスのマクロン大統領は1日、7月にリトアニアの首都ビリニュスで開催される北大西洋条約機構(NATO)首脳会議で、ウクライナに明確かつ強力な安全保障を表明する必要があると述べた。
マクロン大統領はモルドバのブルボアカで開かれた「欧州政治共同体(EPC)」の首脳会議に出席。同会議にはウクライナのゼレンスキー大統領も出席し、ウクライナがNATOに当面加盟できない場合は明確な保証を求めると述べていた。
マクロン氏は首脳会議後に記者団に対し「ビリニュス(でのNATO首脳会議)でウクライナに対する明確なメッセージを発する必要がある。一段と強く、具体的で、極めて明確な安全保障を支持する」と述べた。
その上で「ウクライナに対する長期的な視点を持たなければならない」と指摘。「ビリニュスの首脳会議で当面の保証を与えることが不可欠になる」と述べた。具体的にどのような保証になるのかは明らかにしなかったものの、NATOの完全加盟とイスラエルに提供している種類の安全保障の中間あたりになる可能性があると示唆した。
マクロン氏は、ウクライナの安全保障を巡りドイツと緊密に協力していると述べ、来週6日からドイツを訪問すると表明。7日にポツダムでドイツのショルツ首相と協議会談すると明らかにした。
ドイツのショルツ首相もモルドバで開かれた欧州政治共同体の首脳会議に出席。記者会見で「現在の状況を踏まえると、加盟を目指すということではなく、いかにウクライナを支援できるかに焦点を当てなければならない」と指摘。ウクライナに対する安全保障の可能性について 「ウクライナが攻撃される危険性に対し必要な安全保障を与える形で設計されなくてはならない」とし、「ウクライナの安定化にも必要であり、そのためにウクライナ側の防衛力の確立を約束する必要がある」と述べた。