「電気椅子で死にたい。そうすれば遺族は安らげる」そう語る死刑囚の真意 死刑は残すべきか廃止すべきか、アメリカから考える②執行直前の14人と話した元矯正局幹部

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ジョン・オズミントさん=2022年11月14日、サウスカロライナ州

 死刑の賛否について議論するためには、制度に関わる人々の話を聞くことが必要不可欠だと私は考えている。特に、職務として死刑執行に関わる人の経験や意見を聞いてみたいとずっと思っていたが、日本で取材を続けていても直接取材するのは難しく、行き詰まりを感じていた。

 そこで、2022年夏からアメリカのカリフォルニア州立大学フラトン校にフルブライト奨学金で留学し、フィールドワークとして聞き取りを進めた。情報公開が進むアメリカでも、執行に携わった人を探すのは容易ではなかったが、数人から話を聞くことができ、改めて死刑という刑罰について考えた。(アメリカは2021年7月から「死刑のあり方を検証する」として、連邦法に基づく執行を停止している)。今回紹介するのは、14人の死刑執行に携わったサウスカロライナ州の矯正局の元幹部。死刑制度を支持している。「実際に会った死刑囚たちは、真に改心していた」と明かした。(共同通信=今村未生)
 ※アメリカの死刑制度について、記者が音声でも解説しています。以下のリンクから共同通信Podcast「きくリポ」をお聞き下さい。https://omny.fm/shows/news-2/23

「電気椅子で死にたい。そうすれば遺族は安らげる」そう語る死刑囚の真意 死刑は残すべきか廃止すべきか、アメリカから考える②執行直前の14人と話した元矯正局幹部

カリフォルニア州立大学フラトン校=2022年

 弁護士、ジョン・オズミントさんは2003年から2011年までサウスカロライナ州矯正局に勤めた。当時は州矯正局の幹部で、州内の32の刑務所を統括する立場。合計約2万6千人の受刑者を収容していた。死刑執行のプロセス全体に責任があり、最終的な指示も出す立場だったが、オズミントさんには、幹部らしくない習慣があった。

 この州の死刑は通常、裁判所が命令書を出してから30日後に執行される。オズミントさんは誰かの死刑執行が決まると、その死刑囚に面会に行っていた。矯正局の幹部は必ずしも、死刑囚に会う必要はない。それでも会いに行ったのは理由がある。

 「彼らと共に過ごし、彼らが精神的に準備できているかを確かめていた」

 オズミントさんによると、携わった14人のうち12人は執行までに自らの罪を認め、心から悔いていた。12人の大半はキリスト教徒。彼らはいずれも、面会に来たオズミントさんにこう語ったという。「自分の犯した罪に対して、死刑は適切な判決だ」

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