容疑者母からの2通の手紙…死亡大学生の父親「“覚悟を決めて責任をとる”なら自首呼びかけて」 大分・別府ひき逃げ事件から1年

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八田與一(はった・よいち)容疑者(26)

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 八田容疑者は事件の直前、事故現場近くのショッピングセンターの駐車場で、亡くなった大学生Aさんに対し一方的な言いがかりをつけていた。大分県警によると、八田容疑者の軽乗用車は時速70キロ以上で追突し、ブレーキもかけずに電柱に激突。被害者2人のバイクは、交差点の先まで吹き飛ばされ、Bさんは奇跡的に軽傷だったが、Aさんは心肺停止となり病院で死亡が確認された。大分県警は、八田容疑者が故意に追突した可能性も指摘しているが、逃走中のため明らかにはなっていない。

容疑者母からの2通の手紙…死亡大学生の父親「“覚悟を決めて責任をとる”なら自首呼びかけて」 大分・別府ひき逃げ事件から1年

メディアに公開された八田容疑者の車両と被害者のバイク2台

 元宮城県警で、現在は交通事故調査鑑定人の佐々木尋貴(ひろき)氏は、危険を感じて急ブレーキをかけている途中に追突した事故ではないと分析する。

「ブレーキをかけると、車は一時的にグッと前が沈み、ぶつかった位置が下に向く。この交通事故は、間違いなく真っすぐぶつかっていっている。回避するための措置は講じていなかったと思う。2人亡くならなかったのが奇跡なのかもしれない」(佐々木氏)

 Aさんは高校時代にプロサッカー選手を目指していたが、ケガで断念した。その後、別府市内の大学へ進み、経営学を専攻。経営者である父を目標に、世界を舞台に活躍する経営者になる夢を抱いていた。母親の誕生日にはお小遣いで入浴剤をプレゼントするなど、家族思いの一面もあった。

 Aさんと「年の離れた兄弟」のようだった父親は、「あっという間の1年だった」と振り返る。

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