「生きるか死ぬか」タイタニック号見学 経験者語る深海旅行の緊張感

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北大西洋の海底約3800メートルで、潜水艇の窓から見えるタイタニック号を指さす後藤昌代さん=2005年7月10日撮影(YouTubeより)

【写真】探索艇に乗っていたとみられる大富豪ら

 東京とオーストラリアを拠点に世界中を旅し、深海旅行の経験がある後藤さんは「タイタニック号を目にした時は感動しました」と、当時を振り返る。そして、「危険な旅ということを十分に理解していました」と話す。

 2005年7月、カナダのニューファンドランド島を船で出発し、約1日半かけてタイタニック号の沈没地点に移動。ここから潜水艇に操縦士らと共に乗り込み、海底を目指した。

 潜水艇は3人乗りで三つある窓から海中が確認できた。さまざまな計器やモニターが並び、立ち上がったり足を伸ばしたりするスペースはなかったという。

 らせん状に回転しながらゆっくりと潜航。海面から差し込む光は、水深100メートルを過ぎたあたりから届かなくなり、周囲は暗闇に包まれた。

 後藤さんは、当時の心境を「操縦士と整備士に命を託していました。生きるか死ぬか。鋭い緊張感があり、1秒を長く感じたことを覚えています」と語る。

 ◇サンドイッチや水は誰も手を付けず

 潜航開始から約2時間後、タイタニック号が沈む海底約3800メートルに到着。潜水艇が照らすライトの先に、巨大な船首が浮かび上がった。約5時間かけて船員室や操舵(そうだ)室、スクリューなどを見て回った。ツアーではサンドイッチや水などが用意されていたものの、緊張感もあり誰も手を付けなかったという。

 海上の船との通信が途切れることはなく、潜水艇内のモニターでも船の位置を常に確認できる状態だった。間隔を取って、別の潜水艇も潜航しており、緊急時には助け合う仕組みが整っていたという。

 タイタンを運航する米オーシャン・ゲート社は「5人は死亡したとみられる」との声明を出した。

 後藤さんは「何があったか分かりませんが、潜水艇が破壊されたなら悲惨です。残念で仕方がありません」と話した。【金森崇之】

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