迫る土砂 はだしで長女抱き… 間一髪で助かった住民が語る恐怖

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自宅に入った泥を片付ける住民ら=11日午後、福岡県久留米市田主丸町竹野(恵守乾撮影)

【写真】土砂崩れの被害を受けた住宅

「朝から自宅の隣を流れる川が茶色っぽくなり、『ゴロゴロ』と石が流れる音が聞こえてきた」

同地区に住む大塚ヒロ子さん(76)は10日午前8時ごろの状況をこう証言する。降り続く雨で2時間後には川はさらに黒っぽく濁り、流れも激しくなっていた。身の危険を感じ、近くの小学校へ避難した。

一夜明け、自宅を見に行くと、1階が浸水し、畳は押し上げられてめちゃくちゃに。「まずは泥をかき出して住めるようにしないといけないが、どのぐらいかかるのか」と不安そうに話した。

間一髪で避難した住民もいる。同地区の出田唯(いでたゆい)さん(32)は10日朝、冠水した道路の水かさが増していることに気づき、周囲の状況を確認しようと3歳の長女と軽乗用車で外に出た。ふとバックミラーに目をやると、流木が土砂とともに猛スピードで迫ってくるのが見えた。血の気が引いた。

「このままだと土砂にのまれる」。急いで長女を抱っこして車を降り、裸足で約300メートル走ったところで、ようやく安全な工場の敷地にたどり着いた。

「ドン」。同地区の自宅1階にいた谷川嘉男(よしお)さん(76)は大きな物音に驚いた。間髪入れず別の部屋にいた孫が叫んだ。室内にまで土砂が流れ込んできていた。

自宅前の道路を茶色の土砂が流れていく。10メートルはある大木が向かいの民家の壁を突き破った。雨と雷によって裏山が崩れた音はかき消されていた。「恐怖よりも、まず状況が理解できなかった」と谷川さん。足首まで泥に埋まりながら、裏の畑から必死で逃げた。

土石流で逃げ遅れた住民を助けるため、警察や消防隊員らが橋代わりにはしごをかけ、住民らが四つんばいになって渡った。埋もれた土砂から救出されたのか、全身泥だらけで避難所の公民館に運ばれてきた人もいたという。

足が不自由で、消防団員に助け出された古賀季美(すえみ)さん(74)は「これからどうしたらいいのか、まず何をすればいいのか」と疲れ切った様子で話した。(小川恵理子、倉持亮)

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