「自分なら助けられる」と思っても…相次ぐ水難事故の“二次被害” 「水に入らないで」元レスキュー隊員の訴え

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東京の多摩川で30代男性が死亡

【映像】大事な家族が溺れたら? 1500名以上を救助した専門家のレクチャー(動画あり)

 水難事故全体では約14%がこういった“二次被害”で命を落としている。キャンプやバーベキューなど、夏のレジャーが増える時期に、もし目の前で大切な人に命の危険が迫ったら、どうすればいいのか。

「自分なら助けられる」と思っても…相次ぐ水難事故の“二次被害” 「水に入らないで」元レスキュー隊員の訴え

救助訓練の経験があるエンタ氏

「僕は水泳が達者なほうだから助けに行ったが、基本的に自分より大きな人や、同じくらいの大きさの身体だと、まず助けられない。だけど『助けよう』という気持ちが先に出てしまった」

 競泳でインターハイに出場した経験があるエンタ氏でも、救助は「かなりリスクが高い」と話す。実際に、友人を救助した時はどのような状況だったのか。

「自分なら助けられる」と思っても…相次ぐ水難事故の“二次被害” 「水に入らないで」元レスキュー隊員の訴え

水難事故 約14%が“二次被害”で死亡

 背後から助けようとした試みたエンタ氏。当時も多少の救助訓練はあったという。

「自分なら助けられる」と思っても…相次ぐ水難事故の“二次被害” 「水に入らないで」元レスキュー隊員の訴え

元国際レスキュー隊のサニーカミヤ氏

 もし水難事故の現場に遭遇したら、どのような行動が好ましいのか。元国際レスキュー隊のサニーカミヤ氏は「絶対に水に入るな」と警鐘を鳴らす。

「家族であっても入るべきではない。万全の準備がないと呼吸も整えられないし、浮力体もない状態ではお互いが沈んでしまう。相手が誰であろうと、自分の安全が確保できない限りはそういう行動を起こすべきじゃない。実際のレスキュー隊も絶対自分の命と身体の保護は必ず行う。だから、何千人も助け続けられる」

 これまでに救った命は1500名以上、福岡市消防局やニューヨークなど34カ国、約5000件の災害現場で救助活動を行ってきたサニーカミヤ氏。水に入らずに、どのように救助すればいいのか。

「最低の救助具を持っておけば、助かる可能性も高い。一例だが『レスキューキャップ』という飲料水のペットボトルにつけて使える救助グッズもある。値段は100円ぐらいだ。使い方はロープを結んで、投げるだけ。重りとして水を入れておけば、遠くに飛ばせる。これに掴まってもらって、引っ張ればいい」

 また、サニーカミヤ氏によると、キャンプなどで使うゴミ袋も役立つという。

「普通のゴミ袋に、水着などを入れておく。袋に空気を入れれば浮くから、これを投げれば良い。他にも投げて使えるグッズとして『スローインロープ』もある。キャンプに持っていけば、使わないときは洗濯物を干してもいいし、いろいろなことに使える」

 一方で、救助を待つ側は、呼吸管理も重要だという。

「パニック状態だと呼吸が荒くなる。そもそも人間の肺は浮くから、すうっと息を吸って止めれば、浮いた状態で救助を待てる。自分が溺れたときは、慌てないことが大事だ。立った状態だと、どんどん流されやすくなる。もし『溺れそうだ』と思ったら、落ち着いて上を向いて何もしないでほしい。身体をジタバタせずに、仰向けの状態になっていれば、必ず浮く。いきなり言われてもできないから、何回か練習した方がいい」

 目の前で溺れている人を見ると「自分なら助けられる」という気持ちが本能的に出てくる。どう抑えればいいのか。

「浅瀬であれば、入っても問題ない。大きさにもよるが、相手が子どもで自分がアプローチできるのであれば、助けにいっても悪くはないと思う。ただ、明らかに命にかえてという行為は、お互い亡くなる可能性が高い。やめた方がいい」

 救助したことで表彰されてニュースになることがある。これによって「自分でも助けられる」と思わせてしまわないか。

 サニーカミヤ氏は「一体どのような経緯で、どうやって救助されたのか。そもそもどうすれば事故が起きなかったか。そこまでセットで広報すべきだと思う」と話す。

 エンタ氏は「器具や浮きを使ったり、ライフジャケットを投げたりした可能性もある。どうやって助けたか、セオリーを明かしたほうがいい」と述べた。(「ABEMA Prime」より)

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