ワグネル反乱後にルーブル安加速 ロシア内政に懸念、低迷続く


ワグネル反乱後にルーブル安加速 ロシア内政に懸念、低迷続く

ロシア南部ロストフ州から離れる露民間軍事会社「ワグネル」創設者のプリゴジン氏=2023年6月24日、AP

【ワグネル反乱 そのときモスクワでは…】

 ルーブルはロシアによるウクライナ侵攻直後の昨年3月、1ドル=130ルーブルを超える安値を記録した。その後は政府による外貨取引の規制強化などで持ち直し、昨年6月には50ルーブル台に回復したが、その後は緩やかな下落基調が続いていた。

 ワグネルの反乱が起きた6月24日以降、同26日の1ドル=83ルーブルから、7月4日には90ルーブルまで一気にルーブル安が進んだ。ロシアでは徴兵による人手不足などの影響で失業率が5月、歴史的低水準とされる3・2%を記録。労働市場の逼迫(ひっぱく)が、物価上昇圧力となっている。

 ロシアの物価上昇率は22年4月に18%を記録した。その後、露中銀の利上げで緩やかに低下し、現在は3%台に落ち着いている。だが、通貨下落がさらに進めば、インフレ再燃の可能性がある。【ブリュッセル宮川裕章】



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