リトアニア陸軍の選択はレオパルト2、エイブラムスとブラックパンサーは敗退

[ad_1]

リトアニアではウクライナ侵攻を受けて「戦車大隊の創設=戦車導入」の噂が浮上していたが、アヌシャウスカス国防相は25日「レオパルト2調達に関する意向表明書(LOI)をドイツ国防省に送付する提案を国防評議会に提出した」と明かした。

戦車としてのスペックが他の戦車より優れていたからではなく、運用面や維持環境面で優れていたため選ばれた

リトアニア陸軍は機械化歩兵旅団と志願兵や予備役に訓練を提供する国防義勇軍(予備旅団)の4個旅団で構成されており、バルデマラス・ルプシス陸軍中将(国防長官=制服組のトップ)は3月「陸軍の編成を旅団から師団に再編する一貫として機械化歩兵大隊の1つを戦車大隊に変更することを政府に提案している」と明かして注目を集めたが、アヌシャウスカス国防相は25日「レオパルト2調達に関する意向表明書(LOI)をドイツ国防省に送付する提案を国防評議会に提出した」と明かした。

リトアニア陸軍の選択はレオパルト2、エイブラムスとブラックパンサーは敗退

出典:Arvydas Anušauskas

さらにアヌシャウスカス国防相はレオパルト2を選択した理由について説明しており、その内容を要約すると以下の通りになる。

KNDSがレオパルト2を、GDLSがエイブラムスを、現代ロテムがブラックパンサーを提案、これを国防参謀本部が作成した要求要件(取得コスト、維持コスト、運用環境、機動性、火力、防御力、適応性など)に基づいて評価した結果、エイブラムスとブラックパンサーは「要求要件の全部」もしくは「要求要件の一部」を満たしておらず、国防参謀本部の要求要件を最も満たしていたのがレオパルト2だった。

リトアニア陸軍の選択はレオパルト2、エイブラムスとブラックパンサーは敗退

出典:U.S. Army photo by Sgt. Charles Probst/Released

  • 評価された戦車の納期はどれも同じ=4年~6年
  • レオパルト2とエイブラムスはブラックパンサーよりも入手が簡単
  • レオパルト2とエイブラムスの取得コストはほぼ同じ
  • エイブラムスの維持コストはレオパルト2の1.5倍
  • レオパルト2は保守性とスペアパーツの入手性で他の戦車より優れている
  • レオパルト2はKNDSが国内に設立済みの整備拠点で保守が可能
  • レオパルト2はリトアニア陸軍が保有するドイツ製装備と親和性が高い
  • レオパルト2は14のNATO加盟国が採用している
  • レオパルト2なら国内駐留のドイツ旅団と相互運用や互換性が確保できる
リトアニア陸軍の選択はレオパルト2、エイブラムスとブラックパンサーは敗退

出典:16 Dywizja Zmechanizowana

以上がレオパルト2の選定理由で、要するに「戦車としてのスペックが優れていたからレオパルト2が選ばれた」のではなく「リトアニアにとってレオパルト2は最も運用面や維持環境面で優れていたため選ばれた」という意味だが、ナウセーダ大統領や野党議員は正式発表前にアヌシャウスカス国防相がレオパルト2選定を明かしたことを批判(要するに交渉力の低下=複数の選択肢がある状況で交渉しなければ価格の釣り上げにあうという意味)しており、正式な契約締結までにひと悶着あるかもしれない。

因みにレオパルト2の調達を発表したノルウェーでは「政府が契約に含まれる18輌の追加調達=同じ価格と条件でレオパルト2を追加調達するためのオプションを期限内に行使しなった」と報じられており、現地メディアは「現在のレオパルト2の価格はノルウェーが契約の提示を受けた時より高騰しているため、もし追加調達が必要になれば割高な価格で購入しなければならない」と報じている。

主力戦車の需要が高まる欧州、リトアニアでも戦車大隊の創設が浮上
ノルウェー軍の調達部門、レオパルト2A7とK2に大きな性能差はなかった
K2は優れた戦車、レオパルト2A7と決定的な違いはエコシステムの熟成度

 

※アイキャッチ画像の出典:Forsvaret

[ad_2]

Source link