光州教員研修院前駐車場で追悼会を開く教師ら(c)NEWSIS
【08月03日 KOREA WAVE】最近、学校教師が苦境に立たされる韓国で、生徒の保護者からの悪質な苦情から教師を守るためには、実効性のある対策作りとともに校長ら責任者の積極的な関与も必要だという意見が持ち上がっている。
全国教職員労働組合光州(クァンジュ)・全南(チョンナム)支部によると、昨年、光州と全南地域の学校で発生した教権(教師の権威)侵害は207件で、悪口と暴言による名誉毀損が最も多く、暴力を行使した事例も2件あった。
このうち、悪質な苦情を受けている教師は、校長と教頭に助けを求めても、帰ってくる返事は「教師が我慢しろ。謝罪さえすれば済む。校内を探したけどいないと言ってくれ」などだという。消極的な態度を示し、教師の孤立感だけを高めていると指摘されている。
光州のA中学校のある教師は、授業中に生徒から悪口を言われ、脅迫的なメールまで受けて身の危険を感じた。教頭に教権保護委員会の開催を要請したが「外部に知らされれば学校のイメージが失墜する。委員会開催の事案ではない」と回避し、結局、教師自身が上級機関に助けを求めた。
B小学校の教師は高学年の生徒が集団になって、SNSなどで教師を誹謗し嘲弄した。校長に「教権保護事案なのか、生活指導をしなければならない事案なのか」と諮問を求めた。だが、校長は黙って答えなかたっため、教師が自ら、学生生活教育委員会の弁護士に相談して解決に乗り出した。同時に教師は「校長の行動が不適切だ」として苦情審査委員会に申し出た。
全南(チョンナム)のある幼稚園教師は「教権が侵害された時、教師たちは校長・教頭・園長・副園長、教育庁などに助けを要請するが、返ってくる言葉は『我慢しろ』『謝って終わらせよう』『席にいないと言い張れ』という責任回避。教師を保護しなければならない学校の最高責任者までが“教師とは耐えるべきポストだ”で片付けている」と明らかにした。
(c)KOREA WAVE/AFPBB News
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