7月の爆発で一部が損壊したクリミア大橋=ケルチ海峡で2023年7月17日、ロイター
ロシア国防省は12日、自国が占領するウクライナ南部クリミア半島とロシア南部を結ぶ「クリミア大橋」がウクライナ軍によるミサイル攻撃にあったが、撃墜したと発表した。橋に損傷はなく、死傷者はいないという。欧米メディアが一斉に報じた。
英BBCなどによると、ロシアが編入後に設立した「クリミア共和国」のアクショーノフ首長は、ウクライナが2度にわたって計3発のミサイルを発射してきたが、露軍に撃墜されたと明らかにした。露国防省は、旧ソ連製の地対空ミサイルS200を地上攻撃用に改造した兵器が使われた可能性があるとしている。露外務省は「テロ攻撃」だとウクライナを非難し、報復を示唆した。
クリミア大橋では昨年10月と今年7月に爆発が発生しており、ウクライナのゼレンスキー政権が関与を認めている。ロシアの補給路を分断する目的でウクライナ側が攻撃を強めている可能性がある。【ベルリン念佛明奈】