山火事で被災した米ハワイ・マウイ島西部の観光地ラハイナ=11日(ゲッティ=共同)
【ホノルル共同】米ハワイ・マウイ島の山火事で、連邦緊急事態管理局は12日、火の手が市街地に及び壊滅的被害を受けた島西部の観光地ラハイナの再建に、少なくとも55億2千万ドル(約8千億円)が必要との推計を発表した。2200以上の建物が損壊し、約9平方キロが焼けた。被災した建物の多くは住宅だった。
マウイ郡当局によると、これまでに80人の死亡が確認された。1959年にハワイ州が誕生して以来、最悪の自然災害。米メディアによると、約千人と連絡が取れず、当局が安否確認を進めている。在ホノルル日本総領事館によると、マウイ島の在留邦人数百人の安否を確認中で、12日午前までに日本人が被害に遭ったとの情報はない。
山火事は8日に発生。地元住民からは危険を知らせる情報が届かなかったとの証言も出ており、被害拡大につながった可能性がある。
ラハイナはハワイ王国時代に一時首都が置かれ、歴史的建造物も多い。米メディアによると、ハワイで最も古くから営業を続けてきたホテル「ベストウェスタン・パイオニアイン」も焼失した。