ロシア軍のミサイル攻撃、チェルニーヒウで機密情報が漏洩した原因か

ロシア軍の攻撃とウクライナ側の非難

ウクライナ北部のチェルニーヒウ中心部にある演劇劇場がロシア軍のミサイル攻撃を受け、100人以上の市民が死傷した。ウクライナ側はこれを「市民を狙ったテロ攻撃」と主張したが、実は演劇劇場で軍事関係の無人機イベントが開催されていたことが問題になっている。

攻撃の状況と犠牲者

ロシア軍はチェルニーヒウ中心部の演劇劇場を弾道ミサイルで攻撃し、内務相によれば7人が死亡し110人が負傷したが、演劇劇場にいた人々はミサイルの着弾前に避難していたため、犠牲者の大半は演劇劇場周辺を通過していた人々だった。

展示会の機密性とロシアの主張

ウクライナ側は演劇劇場への攻撃を非難したが、ロシア側は州軍事当局とBrave1の支援を受けた無人機の展示会が演劇劇場で行われたことを主張している。ロシア国営メディアは「展示会に軍人の参加を呼びかける案内」を入手し、この展示会は国の安全保障に関連した機密性の高い非公開イベントであり、軍服ではなく私服で来場するよう呼びかけられていたと報じた。これにより、ウクライナ軍の軍人を狙った攻撃であり、市民を狙った攻撃ではなかったとされる。

ウクライナメディアの報道と問題点

ウクライナのメディアもこの事件について報道し、攻撃当日にチェルニーヒウ中心部の演劇劇場で無人機のイベントが行われていたことを明らかにした。しかし、チェルニーヒウ州議会はイベントに関与しておらず、開催の許可も与えていないと主張している。一方、主催者はチェルニーヒウ市当局から正式な承認を受け、会場の演劇劇場も市当局から提供されたものだと証言している。この件については「なぜ人通りの多い土曜日にチェルニーヒウ中心部で軍事関連のイベントを開催したのか」という問題が浮上している。

攻撃の非難の難しさ

この攻撃を「軍事的に価値のない演劇劇場への攻撃」と非難するのは難しい。ロシアの主張やウクライナメディアの報道を考慮すると、今回の攻撃は軍事関連のイベントを開催していた演劇劇場を狙ったものだった可能性が高い。

ロシア軍のミサイル攻撃、チェルニーヒウで機密情報が漏洩した原因か

出典:@BrennpunktUA

Brave1はウクライナが立ち上げた「無人機や対ドーロン兵器の開発を促進するためのイニシアチブ」で、自爆型USVや徘徊型UUVの開発を主導している。過去には徘徊型UUV「Toloka」の開発も公開されており、注目を集めた。

この事件に関してはSBU(ウクライナ国家保安庁)が裏切り者の可能性を調査しているとされている。

※アイキャッチ画像の出典:ЦАПЛІЄНКО_UKRAINE FIGHTS

参照リンク: 日本ニュース24時間