ジャニーズ事務所の性加害問題に関する調査結果が明らかに
2023年8月29日、ジャニーズ事務所が設置した外部専門家チームが、ジャニーズ事務所前社長の故・ジャニー喜多川氏による性加害問題に関する調査報告書を公表しました。それに伴い、ジャニーズ性加害問題当事者の会代表である平本淳也さんと副代表の石丸志門さんが、各々公式サイトおよびブログで、自身たちの心境を明かしました。
「期待していた以上の調査結果」
ジャニーズ性加害問題当事者の会は、ジャニーズ事務所に所属していたメンバーが設立し、ジャニー氏による性加害を告発しています。平本さんは、「正直に言いますと、私たちは期待以上の調査結果で驚きました。報告書の内容も会見時に述べられた言葉にも迷いがないと感じ、当然の結果だと思いました。」と述べています。
性加害の認定についても、「私たちの悲痛な告白がそのまま反映されたものだと受け止められます。証拠のない状況でも、私たち被害者に寄り添った姿勢は感謝しています。」と、平本さんは述べています。また、ジャニー氏の性加害について、姉の故・メリー喜多川氏は認識しており、姪の藤島ジュリー景子社長と白波瀬傑副社長も認識していたにもかかわらず、放置していたことに対して、加害への関与と隠蔽の責任を問うことも可能だと指摘しています。さらに、当事者の会が挙げていた解明すべき問題にも、意図を感じ取ってもらえたと述べています。
しかし、責任の所在に関しては、疑問を残していると述べています。「代表取締役であるジュリー氏は辞任すべきだし、同じく代表取締役の肩書を持つ白波瀬氏については触れられていないことが不可解です。すべてを知り尽くしている白波瀬氏の責任は最も大きいと、私たちは考えています。」
「僕たちはずっとメンタルに病を抱えたまま表に立ってきたのです」
平本さんは、ジャニーズ事務所に対して真摯な対応を望んでいますが、ジュリー氏の辞任を求めたり、歓迎するわけではないと述べています。「責任を逃れるために辞任することは許されないと思っています。ジュリー氏はジャニーズ事務所を含む全ての資産を引き継いだ唯一の人物です。問題となっている性加害という「負債」も含まれています。ジュリー氏にはその責任を全うしていただきたいと考えています。また、すべてを見てきた生き証人である白波瀬氏に対しても、辞任ではなく異なる形で責任を取ってほしいと思います。」と主張しています。
当事者の会のメンバーである平本さん、石丸さん、二本樹顕理さんに対しては、丁寧な対応があり、事前にもしっかり勉強されている様子が伺えました。石丸さんはブログで、「正直言って、再発防止特別チームが救済案にまで踏み込むとは思っていませんでした。」と述べ、高く評価できると述べています。ただし、ジャニーズ事務所が認定したわけではないため、会見の早期開催を希望しています。
「藤島ジュリー景子社長が『人前に出られる状態でない』という理由で出席を拒むなら、それを許すわけにはいきません。ずっとメンタルに病を抱えたまま表に立ってきたのです。」と石丸さんは述べています。また、ジュリー氏が「辞め逃げ」することも望んでいないとし、「あくまでも社長のままで、残りの生涯を被害者救済に全力を尽くしてほしいと思います。ジャニーとメリーの基盤の上に築かれた莫大な利益と資産を吐き出す気持ちで取り組んでほしいです。」と主張しました。
「大きな一歩を踏み出しましたが、これからが本当のスタートです。ジャニーズ性加害問題当事者の会は、今後も積極的に活動していきます。」と締めくくっています。
