パトリアと日本製鋼所、AMVのライセンス契約を締結―取得輌数は810輌に

810輌という数字は非常に大きい

パトリアは1日、”AMV XPの製造ライセンスに関する契約を日本製鋼所と締結した”と発表しました。また、防衛装備庁は31日の文書で”AMVの取得数量は約810輌(派生型を含む)で、ライフサイクルコストの見積もりは7,930億円です”と明らかにしました。

96式装輪装甲車はまだ381輌しか調達していないため、”810輌”という数字は驚くべきものです

96式装輪装甲車の後継車として開発されていた装輪装甲車(改)は、耐弾性能が要求を満たせず、開発期間を延長して問題を解決しましたが、耐弾性、重量、量産コストの目標を達成する見込みが立たなかったため、計画は中止されました。その後、三菱重工の機動装甲車、パトリアのAMVXP8×8、GDLSのLAV6.0(期日までに納品できず失格)との競争入札が行われ、AMVXPが基本性能とコストで機動装甲車を上回る評価を受け、パトリアが次期装輪装甲車に選ばれることとなりました。

防衛省の計画によれば、次期装輪装甲車の調達数は約140輌で、国内でのライセンス生産も予定されています

防衛省は、次期装輪装甲車の調達計画について、”新たに策定された防衛力整備計画に基づき、5年間で約140輌の調達を予定しています。2023年度には29輌(232億円相当)を調達し、AMVの派生型を購入してテストする予定もあります”と述べています。また、防衛装備庁は、国内でのライセンス生産に関して”パトリアと日本企業が交渉中ですが、企業名は明かせません”と述べています。しかし、パトリアは1日に”AMV XPの製造ライセンスに関する契約を日本製鋼所と締結しました。この契約により、陸上自衛隊向けの次期装輪装甲車を現地生産することが可能になります”と発表しました。

さらに、防衛装備庁は、先述の文書の中で”AMVの取得数量は約810輌(派生型を含む)で、現在の見積もりでは、ライフサイクルコストは7,930億円です(取得費+運用・維持費+廃棄費/1輌あたりの運用年数は20年間/仕様変更や将来の性能向上にかかる費用は含まれていません)”と言及しています。

AMV
出典:防衛装備庁 プロジェクト管理対象装備品の現状について

なお、96式装輪装甲車はまだ381輌しか調達されていないため、”810輌”という数字は非常に大きなものです。

防衛省は今後5年間で約140輌のAMVXPを調達し、派生型も購入してテストを行う予定です。次期装輪装甲車にはパトリアが選ばれており、その性能とコストは三菱重工を上回る評価を得ています。

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