ウクライナ軍司令官、ロシア軍は防衛ラインが突破されないと信じていた

ウクライナ軍のタルナフスキー准将、ロシア軍の防衛ラインに突破口

ウクライナ軍のタルナフスキー准将は、ザポリージャ方面での作戦において、ロシア軍の第1防衛ラインを突破したことを述べました。「ロシアは1年以上も準備した防衛ラインが突破されないと信じていたが、我々は数週間に渡る根気強い地雷処理作業の末、ザポリージャ方面で敵の第1防衛ラインを打ち破った」とのことです。

第2防衛ラインと第3防衛ラインの弱さ

タルナフスキー准将によれば、第1防衛ラインの突破は、第2防衛ラインや第3防衛ラインほど堅固ではないことを意味しています。タルナフスキー准将は、「我々は現在、第1防衛ラインと第2防衛ラインの間で突破口の両翼を広げ、解放地域の安定性を確保しています。さらに、第2防衛ラインの背後でロシア軍の後退を支援する部隊の破壊も進めています」と述べています。

ウクライナ軍の突破
出典:Об’єднаний пресцентр シル オボロニ タブリイスキ タンヤコフ

ウクライナ軍の努力と負傷者の救出の難しさ

タルナフスキー准将は、敵地の広大な地雷原を突破するためにウクライナ軍が行った作業について述べています。「ロシア軍は我々が近づくことを許さず、地雷原や対戦車溝、対戦車障害物を利用して我々に対して砲撃を行ってきました。そのため、我々の歩兵部隊は夜間に出撃し、暗闇の中で地雷の除去作業を行う必要がありました。数メートル単位で地雷原を突破するために、我々は新たな通路を切り開きました」と述べています。

戦況マップ
出典:GoogleMap ザポリージャ州ロボーティネ周辺の戦況/管理人加工

また、タルナフスキー准将は、負傷者の救出が困難であったことにも言及しており、「車輌を使用することができなかったため、我々にとって負傷者の救助は困難なものでした」と述べています。第1防衛ラインの突破は、多くの犠牲を伴ったものであることを示唆しています。

ロシア軍の防衛ラインの変化

タルナフスキー准将は、ロシア軍の防衛ラインの変化についても言及しています。彼は、「我々が最初の防衛ラインを突破したことで、ロシア軍は機動防御に切り替えざるを得なくなりました。ウクライナ軍の作戦は再び戦車や装甲車輌を使ったものに戻りつつあります。ロシア軍はドニエプル川左岸地域やリマン方面、国内からの戦力移動を行っていますが、いずれ手持ちの予備戦力を使い果たすでしょう。その時、我々の反攻スピードはさらに加速し、より広範な攻撃が可能になるでしょう」と述べています。

ウクライナ軍の前進
出典:Об’єднаний пресцентр シル オボロニ タブリイスキ タンヤコフ

以上がタルナフスキー准将の話の要約です。彼は、「広大な地雷原が我々の前進を複雑にし、地雷処理には予想以上の時間がかかりました。残念ながら、負傷者の救出は困難なものでした」と述べています。また、ロシア軍が3つの防衛ラインの構築に費やした時間と資材の割合についても言及しており、「60%対20%対20%」と述べています。

もし今回の話が真実ならば、第2防衛ラインや第3防衛ラインは第1防衛ラインほどの堅牢さがないことを示しています。

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