僕たちのケーキとコンビニのケーキ、両方が優れている
撮影：殿村誠士
パティシエの鎧塚俊彦（57）は、毎日厨房でスイーツ作りに精を出す一方で、畑作りや慈善活動にも積極的に取り組んでいます。「自分が何か違和感を感じたら、自分なりの意見を述べるべきだと思います。ただ、私にとってはおいしいお菓子を作ることができなければ、行動に意味がないのです。私は菓子屋としてできることをするのです」と鎧塚は語ります。彼の左目の視力は病気で11年前から失われていますが、彼の瞳は日本の未来と世界に向けられています。
鎧塚は『ジョブチューン』（TBS系）でコンビニスイーツの審査員を務め、そのコメントが「厳しくも優しい」とSNS上で話題になりました。しかし、鎧塚はコンビニの商品開発担当者とパティシエの立場は対等であると考えています。「番組では一流料理人をコンビニより優位に置く構成になっていることが多いですが、私はそれに違和感を感じました。私たちパティシエとコンビニの開発担当者は同じ立場です。その上で、私の意見を述べさせてもらいました。最初はパティシエが上から目線で意見をする感じでしたが、番組制作側も平等でやり合うことが面白いと気づいたようです。私たちのケーキとコンビニのケーキ、どちらが優れているのかは明確には言えません。両方に同じくらい素晴らしい特徴があるのです。それが、なんとなく伝わったのではないかと思います」と鎧塚は述べています。
鎧塚俊彦の毎日は非常に忙しいものです。彼は都内の店舗を回り、キッチンで働き、週に一度は小田原で畑作りをしています。また、彼は地域活性化のために日本各地を巡り、ボランティアの会合に出席し、取材やテレビ出演も行います。最近、彼は一日も休んでいません。「妻（故・川島なお美）がいるときは、週に一度は休日を作るよう言われていましたが、一人になってからは仕事とプライベートの境界が曖昧になってしまいました。地方で仕事の合間に地元の方と美味しいものを食べたりすることが楽しみです」と鎧塚は話します。
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