ウクライナ軍が砲撃と無人機による攻撃でロシア軍を追い詰めてきた結果、アンドリーフカからロシア軍が追い出されたとの報告が挙がっています。また、クリシェイフカでも集落から逃げ出すロシア軍兵士が目撃されているようです。
ウクライナ軍、バフムート南部の防衛ラインを突破へ
バフムート方面のウクライナ軍は、ロシア軍を砲撃戦と無人機攻撃によって消耗させてきました。ロシアの情報源(Рыбарь)によれば、ウクライナ軍はアンドリーフカからロシア軍を追い出すことに成功したと報告しており、「我々の防衛ラインは線路の対岸まで後退した」とも述べています。また、クリシェイフカでも集落から逃げ出すロシア軍兵士の姿が確認されたそうです。このような状況から、バフムートとクリシェイフカの戦いはクライマックスを迎えようとしていると言えるでしょう。
視覚的証拠の登場
以下は、9月6日から9日までに登場した視覚的証拠です。
- Ⓐ:ロシア軍陣地に籠もる兵士を自爆型ドローンで攻撃
- Ⓑ:ロシア軍車輌を自爆型ドローンで攻撃
- Ⓒ:クリシェイフカから逃げ出すロシア軍兵士が砲撃される様子
- Ⓓ:アンドリーフカ集落内の建物に入ったロシア軍兵士を攻撃する様子
- Ⓔ:アンドリーフカ郊外の陣地にやってきたロシア軍兵士を攻撃する様子
- Ⓕ:アンドリーフカの東にあるロシア軍陣地をクラスター砲弾で攻撃
- Ⓖ:アンドリーフカの東でロシア軍戦車を破壊する様子
- Ⓗ:ザイツェベ郊外で破壊されるロシア軍のT-80BV
- Ⓘ:ベセラ・ドリーナ郊外で破壊されるロシア軍の自走砲
これらの視覚的証拠から、ウクライナ軍の攻撃が効果を上げていることが伺えます。
クリシェイフカとアンドリーフカの戦いはまもなく終結か
アンドリーフカにウクライナ軍が入ったという報告や視覚的証拠はありませんが、同拠点はグレーゾーンとされています。クリシェイフカについてはロシア人情報源は「線路から約400mの範囲をロシア軍が保持している」と述べており、戦闘中扱いとされていますが、まもなく両拠点ともウクライナ軍の支配下に置かれることが予想されます。
以上の情報から、バフムートとクリシェイフカの戦いではウクライナ軍が優勢となりつつあります。また、ウクライナ軍は南部戦線でロシア軍の第2防衛ラインに接近しているとの報道もあります。侵攻は541日目を迎えましたが、ウクライナ軍の勢いは止まることを知りません。
※アイキャッチ画像の出典:Сухопутні війська ЗС Уクラїни