大地震による悲劇
無念の犠牲者
北アフリカのモロッコで発生した大地震により、多くの人々が犠牲になりました。英国のスカイニュースによると、アミズミズというアトラス山脈に位置する町に住むミルードさんは、建物が崩れる中、幼い息子を抱いたまま命を落としたとされています。
無念の最期
ミルードさんは息子を抱いたまま横になっていたところ、建物の残骸が彼の頭に当たり、命を落としたと推定されています。この悲惨な状況は、彼の姉であるハフィダさんのインタビューで明らかになりました。ミルードさんの妻の生死も明らかではありません。ミルードさんは以前、地元の警察で働いていました。
生存者の希望
一方、ミルードさんの娘は家族の中で唯一の生存者として、足を折り入院しています。アミズミズはマラケシュから55キロメートル離れた場所にあり、住宅やガソリンスタンド、カフェなどが崩壊してしまいました。しかし、救助作業はまだ進んでいません。
無念な別れ
ハフィダさんは「最初は子供が助けを求める声が聞こえたが、次第に静かになってしまった」と語り、涙を流しています。
忍び寄る悲劇
別の悲劇も報告されています。アトラス山脈に広がる鉱山地帯の村に住むハミッド・ベン・ヘナさんの家族は、夕食を家族みんなで食べていました。その時、ヘナさんは8歳の息子であるマルアンさんに果物のナイフを取りに行くよう頼んだところ、突然地震が起こり家が崩れ始めました。ヘナさんは間一髪で妻と幼い娘、もう一人の息子と共に外へ逃げることができましたが、マルアンさんだけは逃げ遅れてしまったのです。
ヘナさんはロイター通信に対し、「マルアンがいないことに気づき、急いで倒壊した家に戻りましたが、1メートルほどの高い残骸の中で息子が亡くなっている姿を見なければなりませんでした」と語りました。ヘナさんは兄弟と一緒に残骸を片付けた後、息子の遺体を収容しました。
悲嘆に暮れる家族
アトラス山脈の農村タフェガフテに住むアブドゥ・ラーマンさんも、地震で妻と3人の息子を失いました。彼は地震が起きた時、ガソリンスタンドで働いていましたが、家族を心配し家にすぐに戻りました。しかし、彼が家族を見つけた時、妻と息子たちは互いに抱き合っている状態でした。彼は「地震が家族を奪っていった」と悲しみに暮れています。
現在、モロッコの当局によると、死亡者数は2,100人に上るとのことです。