驚くべき速さで目標金額を達成した国立科学博物館のクラウドファンディングについて、私たちは専門家にその成功の理由と今後の課題について聞いてみました。
収蔵庫には貴重な標本がたくさん
国立科学博物館のバックヤード(収蔵庫)には通常非公開のまま保管されている、貴重な標本がたくさんあります。科博は歴史ある博物館の一つであり、現在は500万点以上の標本を収蔵しています。しかしながら、一般の来館者が見られるのはごく一部です。
通路の両側には、大きな角を持つ剥製がずらりと並んでいます。立ち上がった大きなクマや上野動物園にいたパンダの姿もあります。ここが茨城県つくば市にある国立科学博物館のバックヤード(収蔵庫)なのです。
さらに、科博では「タイプ標本」と呼ばれるものを保管しています。これは生物学的な新種の発見の根拠となる標本で、世界に一つしか存在しないものです。イリオモテヤマネコなどの絶滅危惧種のタイプ標本をはじめ、さまざまな動物の重要な標本が保管されています。
また、ヒョウとライオンの異種交配により生まれた「レオポン」の剥製や、上野動物園のジャイアントパンダ「リンリン」の剥製などもあります。これらの剥製に加えて、微生物や古代の人骨、そして飛行機や鉄道のコレクションも含まれています。
驚異的なスピードで目標達成
国立科学博物館は、標本や資料を集めて保存するために、クラウドファンディングを開始しました。目標金額は1億円で、一大プロジェクトとして篠田謙一館長自ら記者会見に臨み、広く支援を呼びかけました。しかし、驚くことに、目標達成までわずか9時間20分という驚異的なスピードで達成され、現在の寄付額は7億円を超えています。
この驚異的な早さで目標金額に到達したクラウドファンディングの成功の理由や今後の課題について、私たちは専門家に取材しました。
科博の動物研究部の川田伸一郎研究主幹は、「博物館にはその時々で地球上の一部を保存していく役割があると思っている。機会があれば集めて残す。100年、1000年かけて次世代に自然の素晴らしさを伝えていければ良い」と語りました。
日本ニュース24時間
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