韓国のハンファオーシャン、米海軍需要を獲得するため米造船企業を買収か

海軍艦艇向けのMRO事業を積極的に展開する韓国のハンファオーシャンが、米国市場を攻略するために米造船企業の買収を検討していることが明らかになりました。韓国のハンファオーシャンは、国際的な需要を取り込むために今年6月に専任部門を新設し、その他にも米海軍需要を獲得するための米国進出を目指しています。

米国市場の活性化と米国人の雇用創出に期待

国内の整備拠点の活性化や米国人の雇用創出に役立つことが見込まれるため、米国はハンファオーシャンの投資を歓迎するでしょう。最近では、欧州企業だけでなくアジア・オセアニア企業も米国企業の買収や合弁企業の設立を通じて米国進出を図っています。オーストラリアのAustalやシンガポールのSTエンジニアリングも、米国での建造や製造、整備などの受注を通じて米国市場に進出し、大きな売上を上げています。

米海軍のMRO需要拡大を見込んで

米中の軍事的な緊張が高まる中、インド太平洋地域での海軍戦力拡張が進んでいます。このため、ハンファオーシャンは海軍艦艇向けのMRO事業の需要が増加することを予測し、国際的な需要を取り込むための専任部門を新設しました。しかし、ハンファオーシャンの最終目標は、米国の無人艦艇市場での主導権を確保することであり、「米海軍向けMRO事業への進出」はその足がかりに過ぎません。

U.S. Navy photo by Mass Communication Specialist 3rd Class Sean Lynch/Released
出典:U.S. Navy photo by Mass Communication Specialist 3rd Class Sean Lynch/Released

米国進出の成果は未知数

ハンファオーシャンの米国進出がうまくいくかどうかはまだわかりません。ただし、米国市場の活性化や雇用創出に貢献する可能性があるため、米国も積極的にハンファオーシャンの投資を受け入れるでしょう。

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※アイキャッチ画像の出典:Photo courtesy BAE Systems