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米グーグルの創業者らが出資して賞金300万ドルを誇る「ブレークスルー賞」が14日に発表され、優れた若手女性数学者に贈る「マリアム・ミルザハニ・ニューフロンティア賞」に、只今27歳の山下真由子准教授が選ばれました。山下准教授は昨年博士号を取得しましたばかりですが、国際会議にも招待されるなど新進気鋭な数学者として評価されています。
日本人数学者の快挙
2021年の京大数理解析研究所の望月拓郎教授（51）が受賞して以来、数学界では日本人の受賞は久しぶりの出来事です。マリアム・ミルザハニ・ニューフロンティア賞は受賞者に5万ドルの賞金を贈るものです。
数学で物理学に貢献
山下准教授が受賞した理由は、「数理物理学、指数定理への貢献」です。指数定理は、モノの形に潜む性質を調べるトポロジー（位相幾何学）の重要な理論です。山下准教授は特に「代数トポロジー」と呼ばれる複雑な図形や空間を代数的な情報に落とし込み、研究しています。
トポロジーは物理学との深い関わりを持ち、「超ひも理論」などにも応用されています。山下准教授はこのトポロジーを使って物理現象を空間の性質として説明する「場の理論」にも取り組んでおり、数学と物理の架け橋となるような研究を行っています。また、理論物理学者との交流もあり、国際会議にも招待されています。こうした研究が評価された結果、山下准教授が受賞することとなりました。
山下准教授は、「このような素晴らしい賞を受けることができ、大変光栄です。日々支えてくださっているみなさまのおかげです。まだまだ未熟者ですが、みなさまのご期待に応えられるよう、これからも研究に邁進してまいります」とコメントしています。
大学院を中退、23歳で数理研究の助教に就任
山下准教授は現在、京都大学理学部数学教室に所属しています。高校生の時には国際数学オリンピックで銀メダルを獲得し、東京大学に進学しました。
大学3年生の時には東京大学大学院に飛び入学し、博士課程に進みましたが、5カ月で中退し、23歳で京都大学数理解析研究所の助教に就任しました。山下准教授の経歴は異色であり、その圧倒的なプレゼンスが注目を集めています。
このニュースの元記事は朝日新聞社によって掲載されております。
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