悪化する両国関係、ポーランドがウクライナ人難民に対する援助停止を示唆

ウクライナとポーランドの外交関係が穀物輸出を巡る問題で悪化している。ウクライナはポーランドの禁輸措置をWTOに提訴し、ポーランドもウクライナ人難民に対する援助を停止する可能性を示唆した。両国関係の悪化が心配されている。

熱心な支援も冷めつつある

ポーランドはロシアの侵攻を受けたウクライナに対して熱心な支援をしてきたが、穀物輸出問題により外交関係が悪化した。さらにポーランド政府はウクライナ人難民に対する援助を停止する意向を示したため、両国関係はますます悪化する可能性があると報じられている。

ポーランド政府の発表によると、「ウクライナ産農産物が国内市場を不安定にさせることを容認できない。我々は隣国を支援すると同時に自国の農家も保護しなければならない。もしEUが輸入禁止措置の延長に応じないなら独自の輸入禁止措置を導入することになる。この措置はポーランドとウクライナの農業問題が解決するまで有効だ」とのことである。

この発表に対し、ウクライナのシュミハリ首相もWTOに提訴する考えを示している。

ウクライナとポーランドの関係
出典:管理人作成

ポーランド世論の反応は?

独自の輸入禁止措置やウクライナ人難民支援の打ち切りについて、ポーランド世論は特に反対の声を上げていない。支援熱は冷めつつあるが、最終的には利害が一致するかどうかが問題となる。穀物輸出問題は確実に両国関係を後退させてしまった。

ポーランドの大統領とウクライナ
出典:PRESIDENT OF UKRAINE

ポーランドは約100万人のウクライナ人難民支援のために5.5億ドルを拠出している。

この問題は今後、両国の利害が一致する解決策が見つかるまで続くことになるだろう。詳細については日本ニュース24時間のウェブサイト(日本ニュース24時間)でご覧いただけます。


ソースリンク: European Region