先日、米国ノースカロライナ州で、男性が崩落した橋に誘導されて転落死したという悲劇が起きました。この事故に関連して、男性の遺族がグーグルを含む関係者に対して損害賠償訴訟を起こしました。
グーグルマップの誤誘導が事故の原因とされる
事故の被害者であるフィリップ・パクソンさんは、妻のアリシア・パクソンさんと一緒に、娘の誕生日パーティーからの帰り道に事故に遭いました。彼はグーグルマップの案内に従って夜遅く車を運転していたところ、崩落があったはずの橋に誘導されてしまったのです。橋にはバリケードや標識もなく、修理もされていなかったため、彼は橋から転落し、溺死してしまいました。
悲劇の事前に住民からの懸念があった
この橋は実は13年前に一部が崩落しており、修復工事が行われていなかったことが明らかになりました。地元の住民は、グーグルマップが車をこの危険な橋に誘導していることについて懸念を抱いていたそうです。
原告側は、「この悲劇が起きる何年も前から、ヒッコリーの住民は道路の修理やバリケードの設置を要求していた」と主張しています。さらに、「グーグルマップは何年もの間、誤って彼のようなドライバーをこの崩落した道路へと誘導していた。その上、グーグルにはこの道路を閉鎖している旨を明記するよう求める苦情も寄せられていたにもかかわらず」と述べています。
原告側は、グーグルに対してナビゲーションシステムの更新を求めるための記録を提出しました。それによると、ある女性がグーグルマップに対して問題の報告を行った際、自動返信メールが届いたとのことです。
被告はグーグルと関連企業
訴訟の被告には、グーグルと親会社であるアルファベットのほか、地元企業2社も含まれています。これらの企業は橋の維持管理を担当していたとされています。
グーグルはパクソンさん一家に哀悼の意を表明し、「我々の目標は地図上で正確なルート情報を提供することにあり、現在この訴訟について検討中です」とコメントしています。
この事件は、グーグルマップの誤誘導が人々の生命や財産に深刻な影響を与える可能性を示唆しています。今後、同様の事故が起きないよう、改善策が取られることを期待したいです。
(出典元:Yahoo!ニュース)