インド海軍が2隻目の国産空母建造計画を提出、ヴィクラント級空母の再発注

インド海軍が2隻の空母、改キエフ級を改装した「ヴィクラマーディティヤ」と国産の「ヴィクラント」を運用しています。しかし、中国海軍のインド洋進出に備えて、インド海軍は2隻目の国産空母建造計画を国防省に提出したと、現地メディアが報じています。この提案により、ヴィクラント級空母の再発注が期待されているのです。

インド海軍はIAC-2が就役するまでにTEDBFの運用準備が整っていることに期待している

インド海軍は、改キエフ級を改装した「ヴィクラマーディティヤ(約46,000トン)」と、2022年に就役した国産空母「ヴィクラント(約40,000トン)」を現在運用しています。さらに、国産空母「ヴィシャル(65,000トン)」の建造計画も浮上していました。この建造計画は、電磁式カタパルトとスキージャンプを併用するもので、中国海軍の拡張(インド洋進出)に対応するためのものです。

出典:Indian Navy / GODL-India 公試中の空母「ヴィクラント」

出典:Indian Navy / GODL-India 公試中の空母「ヴィクラント」

しかし、国防省に提出された建造計画は、「ヴィシャル」ではなく、「コーチン造船所にヴィクラント級空母(IAC-1)を再発注する=IAC-2を建造する」というものでした。この計画は、国防長官が主催する国防調達委員会、シン国防相が主催する国防調達評議会、モディ首相が主催する安全保障委員会から承認を得る必要があります。インド海軍は、IAC-2が就役するまでにTEDBF(国産艦上戦闘機)の運用準備が整っていることに期待しているようです。

関係者によると、「IAC-1の建造には13年も掛かりましたが、コーチン造船所は同艦の建造で空母に関する専門知識とノウハウを身につけることができたため、IAC-2の建造は8年~10年で行えるでしょう」と語っています。

出典:Josh097/CC BY-SA 4.0 TEDBF

出典:Josh097/CC BY-SA 4.0 TEDBF

なお、ヴィシャル級空母の建造計画が「ヴィクラント級空母の再発注」に置き換わったのか、ヴィシャル級空母の要素の開発に時間がかかるため「ヴィクラント級空母の再発注」が一時的なものなのかは明らかではありません。

インド海軍はヴィクラントで運用する戦闘機にラファールMを選択していますが、国産艦上戦闘機「TEDBF」の開発も進められています。2026年にはプロトタイプの初飛行が行われ、2031年には量産機の生産が開始される予定となっています。

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