9月15日、LAで開催された中南米系米国人向けの集会で演説するR・F・ケネディ氏
ロバート・ケネディ・ジュニア氏は、現状に異議を唱えることでキャリアを築いてきました。その仕事の中には、長い期間を費やしてハドソン川の水質浄化に取り組んだ環境弁護士としての活動など、広く称賛を受けるものもあります。
しかし最近では、ケネディ氏はますます異端的な立場を取り、信頼に足る証拠が何もない陰謀論を広めています。彼は学校での銃撃事件が抗うつ剤のせいかもしれないと主張しています。また、ワクチンが自閉症の原因になるとも言っています。更には、HIVがエイズの原因である可能性さえ否定しています。さらにはWi-Fiが脳漏れ症候群やがんを引き起こすと主張しています。
ケネディ氏は新型コロナワクチンの有効性についても科学的な合意を受け入れていません。2022年1月にワシントンで開かれた集会での彼の発言は広く非難されました。彼はパンデミックに対する安全対策をナチスの対策になぞらえたのです。この発言には多くの非難が集まり、彼の妻である俳優のシェリル・ハインズ氏ですら非難に加わり、ケネディ氏は謝罪することになりました。
数カ月後、ケネディ氏は自分の発言が誤解されたと説明しました。彼は実際には、今日の監視技術の進展によってどんな政府も市民を前例のない水準で監視できると指摘する広い議論を展開していたのだと述べました。彼はCNNの番組で、将来的に全体主義の体制が我々の生活に入り込んでコントロールできるようになると語りました。このような監視の水準は、誰もがプライバシーを気にするものとして心配されるべきです。
現在、ケネディ氏はバイデン大統領に対抗して民主党の予備選に臨んでいます。しかし最近のCNNの世論調査では、バイデン氏にとって良くない知らせが届きました。民主党支持者の3分の2がバイデン氏以外の候補を支持すべきだと回答しました。また、半数近くの人々がバイデン氏の年齢を懸念していると答えました。
ケネディ氏にとっては少しチャンスが生まれたと言えるでしょう。彼はバイデン氏よりも10歳若いのです。彼の陣営は最近、ソーシャルメディアに彼が腕立て伏せをする動画を公開しました。しかし、CNNによると、ニューハンプシャー州の世論調査では、78%の予備選有権者がバイデン氏を支持するという結果が出ました。ニューハンプシャー州は早い時期に予備選を行う州として知られています。ケネディ氏の支持率は9%でした。
先月末、私はマンハッタンでケネディ氏と対面し、インタビューを行いました。彼は威厳に満ちた存在感を放っていました。身長が高く、日焼けした肌をしています。鋭い青い目で見つめながら話す彼の姿は印象的でした。それに加えて、いくつかの主張も彼が大統領にふさわしくないことを明確に示していました。彼は新型コロナワクチンが多くの人命を救ったことに異議を唱え、9・11のテロの原因に疑念を抱いています。そして、自分ならウクライナでの戦争を終結させることができると主張しました。彼によれば、その方法はロシアのプーチン大統領との交渉によるものだというのです。更に、彼はメディアが製薬業界のために働いているとの考えを明らかにしました。
もし彼が大統領になれば、公職経験も軍隊経験もない大統領としては2番目の例となるでしょう。1番目はドナルド・トランプ氏です。
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