中国原子力潜水艦事故、英国機密文書で55人死亡を示唆

中国の攻撃型原子力潜水艦「093型」

中国原子力潜水艦が西側の潜水艦を捕らえようとして、酸素システムの故障により乗組員55人が死亡したという報道が出ています。8月には同様の主張がソーシャルメディアで広まりましたが、中国は公式にそのような事故が発生したことを否定していました。

デイリー・メールが英国機密報告書を引用し、「中国原子力潜水艦093-417号が英国と米国の潜水艦を捕らえようとする罠にかかり、酸素システムの誤作動が発生し、艦長と将校を含む中国乗員55人が死亡した可能性がある」と報じました。

報告書にはこの事故が8月21日に西海(ソヘ、黄海)で発生したと記載されています。英国当局は潜水艦のシステムの欠陥による低酸素症が死亡の原因であると考えており、この潜水艦が中国海軍によって米国と連合軍の潜水艦を閉じ込めるための障害物にひっかかったと報じられています。

報告書によれば、この事故で艦長と将校を含む乗組員55人が死亡しました。

英国海軍潜水艦隊のメンバーは、「原子力潜水艦が罠に閉じ込められてバッテリーが放電されたのであれば、空気清浄器や空気処理システムも故障していた可能性があります。彼らは空気の維持に失敗し、窒息や中毒につながったかもしれません」と説明しています。

さらに、「英国海軍はこのような状況で二酸化炭素を吸収し、酸素を生成するキットを保有していますが、他の国ではこのような技術がない可能性が高いです」とも付け加えました。

8月22日、潜水艦専門家のH.I.サットン氏はSNSを通じて、「中国海軍の093型上級原子力潜水艦が台湾海峡付近で深刻な事故に遭遇したという報道があるが、現在まで確認されていないため用心深く扱う必要がある」と述べました。

一方、台湾国防部の孫立芳報道官は、「現在まで(中国)原子力潜水艦事故のような情報を聞いたことがなく、このような情報がSNSを通じて広まっているが確認できるニュースはない」と明らかにしました。

中国の093型潜水艦は全長110メートルで、排水量は7000トン(093A型)から7200トン(093G型)です。最高速度は水中で30ノット(時速56キロ)で、最大深度は300メートルと推定されています。また、533ミリ魚雷発射管を6基装備し、巡航ミサイルを16発(093A型)から24発(093G型)まで搭載することができます。乗員は100人で、全6隻が実戦配備されています。

この記事の情報は、英国機密報告書を引用していますが、現時点では中国当局からの確認は得られていません。

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