天皇皇后両陛下の長女である愛子さまは、近年、国際的な公務においてその存在感を高めていらっしゃいます。来る10月23日には両陛下とともに東京都慰霊堂を訪問され、戦後80年の記憶継承の一環として犠牲者に祈りを捧げられます。さらに11月にはラオスへの公式訪問も閣議決定されるなど、多忙なご公務への準備に余念がありません。こうした中で、愛子さまは8年ぶりに再会される賓客をお迎えになり、日本の皇室外交において重要な一歩を踏み出されました。
スウェーデン皇太子夫妻との夕食会に陪席された愛子さま
去る10月14日、天皇陛下と雅子さまは、来日中のスウェーデン、ヴィクトリア皇太子とダニエル王子夫妻を皇居・御所の夕食会に招かれました。この夕食会後の「後席」に愛子さまも陪席され、国際親善の場に臨まれたのです。ヴィクトリア皇太子は将来的にスウェーデン史上4人目の女性国王となる方であり、その存在は日本の皇室にとっても大きな意味を持ちます。2017年には、天皇皇后両陛下がまだ皇太子同妃でいらっしゃった頃にヴィクトリア皇太子夫妻を夕食に招かれ、愛子さまも同席されており、今回は8年ぶりの再会となりました。
皇室が重んじる日スウェーデン王室交流の歴史と現在
通常、外国の皇太子夫妻の接遇は秋篠宮ご夫妻が担われることが多いのですが、今回、両陛下が直接夕食会に招かれたことは、日本の皇室がスウェーデン王室との交流をいかに重要視しているかの表れと言えるでしょう。両王室の交流は長く、昭和天皇や上皇さまは前国王グスタフ6世アドルフ国王と戦前から戦後にかけて親交を深めてこられました。現国王カール16世グスタフ国王も1970年の大阪万博以来、20回以上来日されるほどの親日家でいらっしゃり、今年5月にも大阪・関西万博を視察されるなど、日本との繋がりを大切にされています。
国際公務に臨む愛子さまのご様子
天皇陛下も現国王の長女であるヴィクトリア皇太子とダニエル王子の結婚式に参列されており、さらに2019年の陛下の即位の礼では、現国王とヴィクトリア皇太子が異例の「親子参列」で注目を集めました。このような歴史的背景から、天皇皇后両陛下は愛子さまにも、この長きにわたる王室交流を一層深めていってほしいと強くお考えになっていると見られます。
愛子さまにとっての「学び」と公務への期待
10月14日の夕食会と後席では、ヴィクトリア皇太子夫妻のお子様たちの近況や、夫妻が視察された大阪・関西万博などについて和やかに懇談が交わされたと伝えられています。愛子さまにとって、女性の次期国王という重責を担うヴィクトリア皇太子と、平民出身でありながら王室に入られたダニエル王子の夫婦関係、そして公務への向き合い方は、ご自身の将来の公務や役割を考える上で、かけがえのない大きな「学び」の機会となったのではないでしょうか。国際的な場での経験を積み重ね、皇室外交の一翼を担われる愛子さまの今後のご活躍に、国民の期待が集まっています。
