秋田県、クマ3頭駆除で非難殺到!住民の命を守るためには

クマ

秋田県美郷町でクマ3頭が長時間の立てこもりの末に駆除されたニュースが話題となっています。県外からは「なぜクマを殺したのか」という苦情の電話が殺到しているとか。

今年はクマによる人身被害が過去最高になっており、特に山から人里まで下りて住民と接触するケースが増えているそうです。

美郷町の近くには子ども園もあり、クマを山に戻しても再び戻ってきて被害を与える可能性があるため、県と町は協議の結果、クマ3頭の駆除を行ったのだそうです。

県は「ツキノワグマ出没警報」を発令し、ホームページで情報を発信して、クマを寄せ付けない工夫や環境づくりを呼びかけています。

⚫️県内でクマによる人身被害が増加中

県内では従来、クマによる人身被害は10件に満たなかったのですが、今年はすでに30件も発生しています(10月4日現在)。これまでの多くは農作業中や散歩中に起きており、人々の生活圏でも被害が広がっているのです。

県自然保護課の担当者によると、高齢化に伴い山と人里の境にあった田畑が使われなくなり、クマの生息地域が広がっているため、クマが人里まで下りてくるようになったのではないかと考えられています。

クマとの接触は人命や農作物に被害をもたらすため、今年は県内で過去最高のペースで590頭が駆除されているそうです(9月19日現在)。美郷町のクマも駆除されましたが、「人命を守るためにご理解いただければ」と自然保護課の担当者はコメントしています。

⚫️OSO18駆除でも抗議が殺到、北海道が異例の「投稿」

クマ被害の増加に対し、秋田県ではチラシを作成し、住民に「いつどこでもクマに遭遇する可能性がある」と注意を呼びかけています。

例えば、クマが人里の果樹や農作物を覚えないように電気柵で囲ったり、家の周りや通学路のヤブを刈って見通しを良くするなどの対策が有効だそうです。

また、クマとの事故は突然起こることが多いため、鈴をバッグにつけたり、スマホで音楽を聴きながら歩くこともおすすめしています。

この夏、北海道で牛66頭を襲った「OSO18」の駆除後、ハンターに対する抗議が殺到しました。そのため、北海道は公式エックス(旧ツイッター)で異例の投稿を行い、理解を求めました。

「【#ヒグマ 有害捕獲へのご理解のお願い】 人や農業などの被害防止のため、やむを得ず捕獲する場合があります。 この捕獲は地域の安全に欠かせないもの。捕獲への非難は、その担い手確保の支障となりかねません。」

秋田県庁にも美郷町のクマ駆除についての苦情が殺到していますが、自然保護課の担当者は「クマを駆除する前に、まず対策が重要です」と述べ、人々の被害を防ぐ対策を呼びかけています。

この記事の情報元はこちら